年下の男 26 (ページ47)

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僕の決意…YN ページ47

★★★

下げた頭をゆっくりと上げると

自由になった腕を静かにさすりながらただ、静かに僕を見ている彼女と目があった。

「…初めから僕がきちんと対応すべきでした。

やましいことが…やましい気持ちが無かったんだから、正々堂々としていれば良かった…。

写真は

ばら撒かれても構いません。

僕からは特に弁明をするつもりもありません。

事実ではなかった…と言うことが自分でわかっただけでも十分です。

そして…

僕の今までを見てくれている人なら…

多分わかってもらえると思うから」

隣にいるチャンミン。

更には隣の部屋にいる小林さん、竹下さん、そして斉藤くんを思う。

そう。

僕は1人じゃない。

信じられる人が

信じてくれるであろう人がいる。

それだけの繋がりが…

僕にはあると信じられるから。

「…信頼を失ったら

また…一からやり直します。

今まで通り、自分に正直に。

そしてブレずに真っ直ぐ進んでいけば…

道は必ず拓けると…信じてますから…」

真っ直ぐに彼女を見て

なるべく冷静に

静かにそう言った。

彼女はただ、目を見開いて僕を見る。

「それと…僕には好きな人がいるので

真由美さんとの未来は考えられません。

ごめんなさい」

改めて頭を下げる。

呆然と僕を見ていた彼女は、

「……Aちゃんは…工藤グループの御曹司と付き合ってるのよ？

ユノくんに勝ち目はないんじゃないの？」

彼女の言葉に

「…おっ…前…！」

チャンミンが掴みかかりそうな勢いで踏み出したから慌てて止めた。

僕を見るチャンミンと視線を合わせて
静かに頭を振った。

チャンミンを抑えたまま、そしてまた彼女に向き直る。

「…勝ち負けではないですよ？

僕は…Aさんが幸せであってくれれば…
幸せにする相手が僕じゃなくても構いません」

すると彼女が声を荒げた。

「そ…そんなの負け惜しみじゃない！
御曹司に勝てなかったユノくんの負け惜しみ！

ユノくんは負けたのよ！
負けたからAちゃんを奪われたの！

なのに相手の幸せを願う！なんて、そんなの偽善よ！
良い人に見せたいだけじゃない！！」

「…っ！」

腕の中のチャンミンの身体にまた、力が入るのを

更にしっかりと抱きとめた。

★★★