年下の男 26 (ページ45)

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想定内…CM ページ45

★★★

「お願い！なんでも言うこと聞くから止めてーー！！」

女の懇願の叫び声と共に

転がり込んできた男。

「…チャンミン！！」

ユノヒョンが

息を荒げながら即座に僕の手からスマホを取り上げた。

ベッドの上の女は涙目でヒョンを見上げる。

「……ユノヒョン……」

盛大なため息をつく僕の横で

ユノヒョンはスマホから女の写真を消して

そしてそれを
ベッドの上に座っている彼女の横へ置いた。

「…ユノヒョン、あと一歩だったのに…！…」

「…ダメだ、チャンミン。やっばりこれ以上は…。

僕のためにチャンミンに犯罪のような事はされられないよ…」

沈痛な面持ちで
ヒョンが僕を見る。

こうなるんじゃないか、と

なんとなく、わかっていた。

だけどこうでもしなけりゃ気が済まない…！

「この女だって同じような事を…！…いや、ヒョンは完全に詐欺にあったんですよ？！この女と、腹の中の本当の父親に！！

しかも全く反省もしていない！

自分の保身しか頭にない！

この女に同情の余地はない！」

「でも駄目だ！」

声を荒げる僕の身体をユノヒョンが抱きしめた。

「…だからって…チャンミンを同じ土俵にあげるわけにいかない……」

「…ユノヒョン……」

「…頼む、なんて言って悪かった…」

身体を離し

僕を真正面から見たユノヒョンは

「…十分だ。ありがとう…」

そう言って優しそうに笑った。

「…ユノヒョン…」

それからヒョンは女に向き直り

後ろ手に縛っていた紐を外して

改めて女の前にまっすぐ立った。

「…手荒な事をしてすみません。
全て…僕のことを考えてしてくれたことです。
責任は全て僕にあります。
ごめんなさい」

そう言って

深く、頭を下げた。

「……ヒョン…！」

★★★