年下の男 26 (ページ3)

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僕の心配…YN ページ3

★★★

「…はああああああっ？！」

全てを話し、斉藤くんにもらった解析写真を小林さんに見せたら

その写真を食い入るように見た小林さんが
思いっきり口を開けて声をあげた。

目もこれ以上はない、と言うくらいに見開かれている。

「……………」

僕は何も言えずにただ、隣でおとなしく座っていた。

「……………」

しばらく沈黙が続く。

やがて

写真を握る小林さんの手に力が入って

握る側からクシャクシャ…とその姿を変えていく。

微かに震えるその拳に

どれだけ小林さんが怒っているのか

まざまざと見せつけられるようで胸が苦しかった。

「…写真に写る事実…以外は、全て…仮定の話…です」

「…わかってる」

「…すみません…」

「……で？」

「…え？」

「…どうするつもりだ？」

そう言って

小林さんは今日、初めて僕の顔を真っ直ぐに見た。

「…あ、えっと…」

すんなりと話を受け入れてくれたことに安堵しながら

昨日、考えていた僕の考えを口に出した。

「…まず…その写真を見せて事実確認をしようと思ってます。

その上で、彼女と僕には関係がないことを認めてもらって…

付き合いも、結婚もやめます」

「………で？」

小林さんが

なおも真っ直ぐに僕を見る。

「…それだけで済ませるつもりか？」

今までにない、冷たい声で。

僕は

正直な気持ちを話す。

「………実はそれを…相談したいんです……」

身体ごと、小林さんに向いた。

「…どうしたら良いのか…正直わからないんです。

自分の潔白が証明されたのはいいんですけど…わからないことだらけで…。

どうしてこんな…手の込んだ事をするのか…

どうして僕だったのか…

それに…

映っている榊氏や彼女の父親も…北海道で力のある人物だと…聞きました。

これだけの事を仕掛けてくるようなその人たちを相手にして…何もなく済むのか…
何事もなく済ませるためにはどうしたら良いのか…」

そう。

不安材料はそこだった。

今までもAさんと確執のあった彼女だ。

万が一、今回のことで僕との関係が終わったとして

その矛先がAさんに向かわないとは限らない。

「……僕は

…とにかく…Aさんを守りたいんです」

一番に考えている事を伝えた。

★★★