年下の男 26 (ページ8)

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作戦会議…YN ページ8

★★★

名前を呼ばれて、チャンミンが背筋を伸ばして返事をした。

「本当なら俺が遂行したいところだが、面が割れてる上に、俺じゃあ成功率を下げることになるから、
ぜひ、力を貸してもらいたい！」

小林さんが真っ直ぐにチャンミンを見る。

「…僕にできることですか？」

チャンミンも真っ直ぐに小林さんを見た。

「……お前さんの演技力にかかってるが…

改めて目の当たりにすると……
恐らくオレが知る限り、お前さんが適役だな」

そう言って
小林さんがまじまじとチャンミンを見つめる。

「……わかりました。

演技…出来るかわかりませんが、僕も彼女のやり方にはかなり腹が立ってますから。なんとかします！」

チャンミンの言葉に

小林さんは立ち上がり、右手をさしだす。

チャンミンも座っていた椅子から立ち上がり、やはり右手を差し出して、2人は固く握手をした。

「あ、ぼ、僕も何か手伝える事が手伝います！」

入り口側で立っていた斉藤くんも手を挙げてくれた。

「ああ！画像解析してくれた、ってのがお前さんか！！そりゃ心強いな！
念のため…お願い出来るならなおさら有難い！
俺はそっち方面さっぱりだから助かるよ！」

そう言って小林さんは斉藤くんとも固く握手する。

「…で、一体どんな作戦なんですか？」

言いながら

チャンミンが、小さな冷蔵庫からビールや、ノンアル、ジュースなんかを取り出して小さなサイドテーブルに置いた。

「ああ、それなんだが…」

それぞれにドリンクを手にして

狭いワンルームで男4人、小林さんの作戦を聞いた。

それを聞いて

やっぱり僕には不安しかなかった。

そんな僕に

「一番に守りたいものを思い出せ」

と声をかけてくれる小林さんと

そんな作戦に乗ろうと頑張ってくれるチャンミンや斉藤くんの存在が

なんとか踏み出す勇気をくれた。

作戦の遂行は木曜日。

斉藤くんに頼む下準備のための時間が必要なのと

水曜日までの仕事があるため、それを終わらせれば一区切りつけられるから。

「じゃあ！木曜日に！」

話を終えて、小林さんの車で帰宅したのは午前2時を過ぎていた。

★★★