年下の男 26 (ページ50)

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隣室にて…YN ページ50

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その後、僕たちは隣室の彼女が部屋を出てくれないとチェックアウトもできないため

ディスプレイで彼女の様子を見ながら

「小腹が空いた！」

と言う竹下さんの言葉に、
ルームサービスをオーダーしてホテルの部屋に籠城していた。

「ずいぶん食べる人なんですね」

チャンミンの言葉に

「…貴方に言われたくないわね」

焼きおにぎりを頬張る竹下さんが

ピザを2かけ分を畳んで口へ運ぶチャンミンに言う。

「…痩せの大食いか～～燃費悪いなぁお前たち！
今度お前たちとメシ行く時は絶対食べ放題にするわ！」

小林さんがそう言って、面白そうに笑った。

「斉藤くんも食べてる？他のものが良ければオーダーしてくれて良いんだよ？
一応僕、稼ぎはあるから心配しないで！」

とはいえ、今月はホテル代だの、ホテルの食事代だの、
ちょっと予定外にかかってるけども…。

「あ、大丈夫です！僕少食なんで、さっきの食事で十分なんですよ。
それに皆さんが美味しそうに食べてるのを見てるだけで楽しいし幸せです！」

斉藤くんはそう言ってニッコリ微笑んだ。

「うん！確かに斉藤くんは一緒に食事に行っても僕の4分の1くらいの食事量ですよぉ！」

「えっ…！！」

目を丸くする小林さんに

「小林さん、チャンミンの胃袋が普通じゃないだけですから」

一応伝えておこう。

そんな和やかな僕たちの部屋の隣で

彼女は相変わらずベッドの上でただ、座っていた。

時々姿勢を変えては、

ただずっと。

「……………」

大丈夫だろうか。

言い過ぎたかな…と少しだけ後悔しそうになると

「情けは無用ですよ、ヒョン」

チャンミンの声に我に返ること、数回。

そのうち、スマホに着信があって

その電話で

彼女の置かれている状況が少しだけ分かった。

★★★