体育大会 20 ページ39
★★★
軽やかに立ち去って行く真由美をただ呆然と見送った。
午後イチの競技、スリッパ飛ばしが始まるとあって、ギャラリーが続々とアリーナへと移動して行く。
大きな流れの中で
私だけが動けなくて。
いっそ波にのまれれば楽なのに。
何も考えず波の中のその他大勢になれれば楽なのに…。
アリーナの一区画にゼッケンをつけたコバさんの姿が見えて
その視線の先にユノくんがいるのが見えた。
……こうやって
遠くから見ているだけで終われれば……
そんな風に思った。
ユノくんの配属先が違ってたら
やっぱり私も噂話だけは聞いていて
こうやって遠巻きで見て「イケメンだね！」なんて
女の子たちときゃあきゃあ騒いでいられたんだろうな。
彼女のことなんか知らなくて
真由美と並んだところを「美男美女でお似合いだね〜」なんて言って…
「…………」
……知らなければ良かったな。
ユノくんを知らなければ…
………こんな気持ちにはならなかった。
こんな
自分で持て余してしまうような気持ち
心配や嫉妬で
自分がどんどん小さくて嫌な人間に思えてくる。
ユノくんの行動一つ、言葉一つで
自分自身が無くなってしまうような感覚…。
知らなければ
こんな風に自分を持て余すことは無かった…。
眼下のアリーナでは
ユノくんがいろんな社員さんたちと盛り上がっている様子が見える。
そばにいれば嫌でも分かってしまう。
どんなに魅力的な人なのか。
誰が相手でも分け隔てのないユノくんが
真ん中で楽しそうに笑う。
お日様のように温かい笑顔。
あの笑顔に何度救われただろう。
「…………」
……出会う前には戻れない。
私はもう、知ってしまった。
出会ってしまった。
だったら…
「あーー！Aさーーん！！」
ユノくんの隣にいる前ちゃんが
私に向かって大きく手を振っているのに気が付いた。
「……えっ…！！」
周りの皆さんの視線が私に集まる。
次にスマホが鳴った。
見ると、前ちゃんから。
「え？」
思わずアリーナを見ると、前ちゃんがスマホを耳に当てていたから
慌てて通話にした。
★★★
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ゆうの(プロフ) - nononoさん» ハイタッチとか、ハグとか、男同士は簡単にするけど実際の韓国男児って、女性に対してはどうなんだろう？？ユノも普通にサラリーマンだったらするのかなぁ？？ (2018年12月22日 8時) (
レス) id: 58e1bcc9d5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - かえるさん» スタンド席の皆さんは野鳥の会よろしく、双眼鏡ガン見かも…？！コバさんは、しっかり自宅で綾音さんと練習した甲斐がありました！ (2018年12月22日 8時) (レス) id: 58e1bcc9d5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - のこさん» コバさんの考えはシンプルでポジティブでストレートなんで気持ちが良いですよ〜。のこさん、是非コバさん誘って人生語り合ってくだされ。 (2018年12月22日 8時) (レス) id: 58e1bcc9d5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - YUNのさん» 影に隠れていても何もならない、と実感している彼女は、使えるものはなんでも使って自分の欲望を満たそうとするでしょうね。お互いが弱点だから、そこを突かれたら身動き取れなくなりますね、2人とも。しかも、ヒロインは彼女にトラウマが…。^_^; (2018年12月22日 8時) (レス) id: 58e1bcc9d5 (このIDを非表示/違反報告)
nonono - ハグ〜(//∇//)の文字だけで、ヘラヘラしてしまふーwwwやったねー！一瞬かもしれないけど、喜びを一緒に感じて良かった！ (2018年12月18日 19時) (レス) id: 399d76873f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうの
| 作者ホームページ：https://ameblo.jp/kanayunho
作成日時：2018年10月27日 1時
