このままで…YN ページ26
★★★
いつもの掛け合いのように軽口を言い合う。
こんな状況も楽しくて。
目の前で目を丸くしたり、笑ったり、
少しふくれたり、
そんなAさんも愛しくて。
ふと、
このままでいいんじゃないか、と思った。
ここには御曹司も彼女もいない。
同じ仕事をする仲間として、
チームとして、
先輩後輩として、
こうやって過ごせるだけでも幸せじゃないか、と思える。
いや
思おう、と思った。
仕事場では
Aさんは誰のものでもないんだから。
それからも
他愛の無い話をしては
Aさんからもらうサンドウィッチを頬張った。
昨日の今日で、Aさんの様子が気になっていたけれど
あまりに普通なAさんにホッとする。
佳奈さんの話と
昨日の彼女の態度から
簡単に引き下がるとは思えないから
僕かAさん、どちらかには必ずコンタクトを取ってくると踏んでいる。
僕に直接来れば良いけど
もしAさんに行っていたら…。
そう思って様子を見たかったんだ。
昼休憩の終わりまでまだ余裕がある、と言う時にAさんがおもむろに立ち上がった。
「あ！そうだ！午後一から作業始めなきゃならないのがあったんだ！準備しなきゃ！
ごめんユノくん、ちょっと先に戻るね！
残り食べてくれて構わないから！」
Aさんはそう言って、残っていたサンドウィッチの入った紙袋ごと僕に手渡して戻って行った。
「あ、ありがとうございます！」
その後ろ姿に声をかけると
Aさんは振り返ることはなく、片手を軽く上げて走って行った。
やっぱりどこか男前だなぁ、なんて
笑みがこぼれる。
あと少しのサンドウィッチを手に取ろうと紙袋に手を入れた時、
そこに封筒があることに気づいた。
封筒は会社の茶封筒。
その時、
声をかけた時にAさんが何かを隠した事を思い出した。
……これか？……
みると、差出人の名前はなく、
既に開封済みだったから僕は心の中でAさんに謝りながらその用紙を開いた。
「…………これは」
予感は的中。
彼女からのものだった。
…Aさんに連絡をよこせ、と言うことか。
委ねられるのも辛いだろうな……
そんな事を思いながら
念のためデータを自分のスマホに入力した。
★★★
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 333人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「東方神起」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆうの(プロフ) - YUNのさん» そうですね…^_^; 黙っているわけがないんですよね…… (2018年10月26日 20時) (
レス) id: 58e1bcc9d5 (このIDを非表示/違反報告)
YUNの - 不穏な時間がやって来た？ (2018年10月26日 3時) (レス) id: 92e00ad2f0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - まいさん» ライブに行ってつくづく思いましたが……私は大騒ぎするタイプではなくて、固まってガン見するタイプみたいです。^_^; 今回のライブで、初めて最後の最後でユノの名前を呼びました！！(それまで恥ずかしくて呼べてなかった、と言う…) (2018年10月25日 14時) (レス) id: 58e1bcc9d5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - motomatoさん» 半袖、ハーフパンツ姿のユノくん…………(*´ー｀*) 想像するだけで萌えますな… (2018年10月25日 14時) (レス) id: 58e1bcc9d5 (このIDを非表示/違反報告)
まい - いよいよ本番に向けて、練習が始まりましたね！練習でも本番でも、ユノさんはどんな仕草をしても悲鳴が上がっちゃいそうですね(^o^)私はドキドキしてしまって、声が出なくなりそうです(゜゜;) (2018年10月24日 21時) (レス) id: 07f9b9444b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆうの
| 作者ホームページ：https://ameblo.jp/kanayunho
作成日時：2018年9月2日 22時
