デート 3…YN ページ9
★★★
パラソル片手に、もう片手はAさんの手をしっかり握ってビーチへと向かう。
「え？ええ？え？」
戸惑いながらもついてくるAさんが愛しい。
波打ち際近くにパラソルを思い切り突き刺す。
影になるところにシートを敷いて荷物を置いた。
その横で立ち尽くしたままのAさん。
「まぁ、座りましょう？ほとんど座ってないでしょ、Aさん」
「…え？…うん、まあ…」
先に座った僕の隣をパンパン、と叩いてどうぞ、と促す。
「……じゃあ、お邪魔…します……」
遠慮がちにシートの端の方に座るAさん。
そんなことを見越して、僕は割と真ん中あたりに座ったから
必然的にそこそこ近い。
「…ユ、ユノくんもう少しそっちにいってもらえない？」
それも想定内。
「良いですけど、Aさんもちゃんと寄せてきてくださいね？
なんせデートなので！」
ニッコリ笑って少しずれる。
「………はい」
色々思うんだろうけど、そこは飲み込んで、観念したように気持ち僕に寄せて座り直すAさん。
…デート券最高！
心の中でガッツポーズ！
「宝探し、楽しかったですね！いつもこんな感じなんですか？」
先ずは当たり障りない会話から、だ。
「え？あ、ううん。いつもは子供達しかやってないよ？」
「え？そうなんですか？」
「うん。今回は参加者が多いから大人もやってみようか、ってなったの」
「へぇ、そうなんだ。僕、良い時に来ましたね！楽しかった！」
良い年の大人が必死になって砂を掘る様は、やっていても見ていても面白かった。
「………」
回想しつつ、ふと隣を見ると
Aさんが少し呆れたような表情で僕を見ていた。
「え？」
「…だから、ユノくんが来たから増えたんだってば」
「え？あ、ああ…そうでしたっけ」
忘れてた。
バス1台分女の子が増えたって散々言われていたんだった。
Aさんが
「ある意味ユノくんのおかげで賑わって楽しかったよ？」
そう言って笑ってくれる。
「…でも準備とか大変だったでしょ？」
「ああ！量的には確かにいつもの比じゃないけど、毎年やってる事だし、皆協力的だからそんな大変じゃないよ！」
「…凄く楽しかったです。お肉も美味しかったし、遊ぶのも楽しかったし」
Aさんが頑張ってると思ったから
僕も全力で楽しんだ。
そうする事で喜んでもらえるかな、とも思って。
★★★
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haru(プロフ) - ゆうのさま、ささくれた心が癒されます(ノ_＜。)。いつも素敵なお話を読ませて頂きありがとうございます。 (2018年1月25日 23時) (
レス) id: 4f4c2e64e3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - haruさん» ご丁寧なコメントありがとうございます(*^^*) お話が何かのお役に立っているとすれば、こんな嬉しい事はありません。これからもよろしくお願いします(*^^*) (2018年1月25日 23時) (レス) id: 58e1bcc9d5 (このIDを非表示/違反報告)
haru(プロフ) - ゆうのさま、ささくれた心が癒されます。(ノ_＜。)いつも素敵なお話を読ませて頂きありがとうございます (2018年1月25日 23時) (レス) id: 4f4c2e64e3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - yknowchanminさん» もう少しだけデートモードは続きます！！嵐の前の静けさ、大きな山の前の平原のような今、幸せな時間を過ごしてもらいましょう〜！ (2018年1月18日 20時) (レス) id: 58e1bcc9d5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - かえるさん» ユノくんにリードされたらホイホイついていくしかないですよね！^_^; (2018年1月18日 20時) (レス) id: 58e1bcc9d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうの
| 作者ホームページ：https://ameblo.jp/kanayunho
作成日時：2017年11月1日 23時
