デート 2 ページ8
★★★
「…Aさん。
僕ときちんとデートしましょう！」
堂々と落ち着いて、チケットを顔の横でひらひらさせるユノくん。
デート券を持ち出されては無下にもできず…。
…はぁ。
今までもユノくんと2人で出かけることはあったけど
おそらくそれとは違うものになる…んだよね？きっと…。
繋がれたままの手が
これからのユノくんの目指すデートを示しているようで、
ニッコリ微笑むユノくんが眩しすぎて、
心の中がざわついて落ち着かない。
なんと言えばいいのか考えあぐねていると
「良いわねぇ、若い子は！！」
隣にやってきたおばちゃんが、ユノくんと私を交互に見上げながらニッコリ笑った。
「あなたが新入社員一のイケメンさんね？なるほど、確かに爽やかなイケメンぶりだわ！」
おばちゃんの言葉に、さっきさんざんユノくんのことを話していたことを思い出して慌てまくる。
「あっ、あのおばちゃんっ！」
余計なことを言われてはまずい！と必死な私に構うことなく、おばちゃんはユノくんに話しかけた。
「あなたが原因で今回若い女の子が増えたんですってねぇ！
わからなくもないけど、私はあなた以上のイケメンを知ってるわよ？」
「そうなんですか？どちらのかたなんですか？」
ユノくんがにこやかに答える。
「亡くなったうちの主人！誰がなんと言おうと私にとっては1番のイケメンなのよ！」
「ああ、それはかないませんね！」
「そうなの！でも確かにあなたもいいセンいってるわね！
頑張って！！」
「はい、ありがとうございます！」
何やら意気投合したように、ユノくんはようやく私の手を離しておばちゃんと握手した。
……何を頑張るんだろう？？
二人のやり取りにクエスチョンマークが浮かびながらも、おばちゃんが特別に何かを言うこともなくてホッとする。
おばちゃんは一度店の奥に引っ込んで、そしてパラソルとレジャーシートを持って戻って来た。
「はい！私から特別貸し出し！」
「へ？」
目が点の私の横から
「わぁ！ありがとうございます！」
ユノくんは嬉しそうにそれらを受け取った。
「え？」
目が点のままの私の手を再び繋いだユノくんは、パラソル片手にビーチへと進み始める。
「え、ええ？？」
「海に入っておいで〜〜！」
おばちゃんの言葉を背に、ようやく意味がわかった。
★★★
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haru(プロフ) - ゆうのさま、ささくれた心が癒されます(ノ_＜。)。いつも素敵なお話を読ませて頂きありがとうございます。 (2018年1月25日 23時) (
レス) id: 4f4c2e64e3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - haruさん» ご丁寧なコメントありがとうございます(*^^*) お話が何かのお役に立っているとすれば、こんな嬉しい事はありません。これからもよろしくお願いします(*^^*) (2018年1月25日 23時) (レス) id: 58e1bcc9d5 (このIDを非表示/違反報告)
haru(プロフ) - ゆうのさま、ささくれた心が癒されます。(ノ_＜。)いつも素敵なお話を読ませて頂きありがとうございます (2018年1月25日 23時) (レス) id: 4f4c2e64e3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - yknowchanminさん» もう少しだけデートモードは続きます！！嵐の前の静けさ、大きな山の前の平原のような今、幸せな時間を過ごしてもらいましょう〜！ (2018年1月18日 20時) (レス) id: 58e1bcc9d5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - かえるさん» ユノくんにリードされたらホイホイついていくしかないですよね！^_^; (2018年1月18日 20時) (レス) id: 58e1bcc9d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうの
| 作者ホームページ：https://ameblo.jp/kanayunho
作成日時：2017年11月1日 23時
