デート 43 ページ50
★
「すご〜い！海鮮てんこ盛りだ〜！」
目の前で美味しそうに、この店一番人気の海鮮丼を頬張るユノくん。
「うわ！美味い！」
大きく頬張ってほっぺたを抑えている。
「ああ、、あんまり頬張ると喉つまるよ？」
すかさずユノくんの手元にお茶をすすめた。
「うっ…あ、ありがとうございます」
食べるユノくんのお世話をするのも
最近では至って普通のことのようになっている。
「では、私もいただきまーす！」
手を合わせて、海鮮丼の、先ずはサーモンから手をつけた。
「うっ、まぁ〜〜い！」
私もやっぱりほっぺたを抑えてしまう。
「美味しいですねぇ！！」
「ねぇ〜〜！！食べられて、食べさせてあげられて良かった〜〜！」
車を降りるまでの少しぎこちなかった空気は、食べ始めると同時に一気に変わって
いつものユノくんと私になった。
2人でホクホクしながら海鮮丼を食べ進む。
食べ始めてみて気がついたけど
考えてみたらBBQコンロの前を陣取ってはいたものの、皆さんに振る舞うばかりで自分の胃にはほとんど入っていなかったことを思い出した。
「Aさん、お世話するばっかりで食べてなかったでしょ」
「え？」
「おかげさまで僕はずいぶんたくさん食べさせてもらえたんで大満足ですけどね。
Aさん、良かったら僕のサーモンもあげますよ？」
そう言ってユノくんが自分のサーモンを私の丼にのせてくれた。
そういえば、佳奈の店でもサーモンを貰ったな。
そして私は…
「ありがとう！じゃあ私はこれをあげましょう！」
そう言ってユノくんの丼にマグロをのせてあげた。
「あ！良いんですよ？僕は！
Aさんあんまり食べてないんだから食べてください！」
「気持ちはしっかりいただきます！
海鮮丼自体が結構な量だから、これだけ食べれば十分だよ！」
そう言ってニッコリ笑って見せた。
「…本当ですね？食べ終わってもまだお腹が空いてたら言ってくださいね？追加しますから！！」
好きなものを覚えてくれていたのも嬉しいし、
気遣いも嬉しい。
「ありがとう…！じゃあ、その時はお願いします」
そう返して、ぺこりと頭を下げた。
「…因みに、ここの支払いは僕ですから」
ユノくんが、少し背を屈めてポツリと私に向かって呟いた。
「ええ？！」
しっかり割り勘のつもりでいた私に
「デートですからね。おとなしく僕に奢られてくださいね。男の立場が無くなりますから！」
チラリ、と私を流し目で見るユノくん。
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haru(プロフ) - ゆうのさま、ささくれた心が癒されます(ノ_＜。)。いつも素敵なお話を読ませて頂きありがとうございます。 (2018年1月25日 23時) (
レス) id: 4f4c2e64e3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - haruさん» ご丁寧なコメントありがとうございます(*^^*) お話が何かのお役に立っているとすれば、こんな嬉しい事はありません。これからもよろしくお願いします(*^^*) (2018年1月25日 23時) (レス) id: 58e1bcc9d5 (このIDを非表示/違反報告)
haru(プロフ) - ゆうのさま、ささくれた心が癒されます。(ノ_＜。)いつも素敵なお話を読ませて頂きありがとうございます (2018年1月25日 23時) (レス) id: 4f4c2e64e3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - yknowchanminさん» もう少しだけデートモードは続きます！！嵐の前の静けさ、大きな山の前の平原のような今、幸せな時間を過ごしてもらいましょう〜！ (2018年1月18日 20時) (レス) id: 58e1bcc9d5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - かえるさん» ユノくんにリードされたらホイホイついていくしかないですよね！^_^; (2018年1月18日 20時) (レス) id: 58e1bcc9d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうの
| 作者ホームページ：https://ameblo.jp/kanayunho
作成日時：2017年11月1日 23時
