デート 40 ページ47
★★★
慌てるな、A!
落ち着け、A!
ユノくんは、メイクをしていない私でも好きだと言ってくれただけで、
そこに深い意味はないんだから!
“好き”にもいろんな意味があるんだから!
深く考えちゃだめ!
私はユノくんのお姉ちゃんみたいなもんなんだから、
お姉ちゃんを慕うような気持ちで好きだと言ってくれてるだけなんだから…!
勘違いしちゃだめ…!
車を運転しながら、
ユノくんからのとんでもないフレーズに意識が飛びかけたのを、必死に繫ぎ止める私。
先の信号が赤になり、
車を減速しながら、自分の呼吸も整える。
なのにユノくんは
「……誰のスッピンでも良いわけじゃないですからね?
Aさんだから、ですよ?」
そんな事を言った。
「……え?」
一瞬日本語がわからなくなって、思わずユノくんにゆっくり視線を移した。
どきん、と大きく心臓が鳴る。
綺麗で
真っ直ぐな瞳が私を見つめていた。
余りに真剣なその瞳から逃げられなくて
何も考えられないままただ、ユノくんを見ていた。
目の前のユノくんはゆっくりと居住まいを正す。
…なに?
何を…言われるの?
一気に心がざわついて落ち着かなくなったその時、
背後の車からのクラクションで我に返った。
信号は青に変わっている。
「ああっ、ご、ごめんなさい〜!!」
今までの空気感を変えたくて、
変わったことに安堵して、
わざと大げさに声を出して、車を発進させたせいで
急発進してしまったから、浅く座っていたユノくんがシートに転がるように座ってしまった。
「…いっ……て」
「あっ…あ、ご、ごめんね、ユノくん大丈夫?!」
運転中だから、チラとユノくんを確認する。
「…大丈夫ですよ」
前を見据えながら、何となく憮然とした様子のユノくに申し訳ないと思いつつ
右折する交差点に差し掛かったから
「…あっ!こ、ここだよ〜〜!」
言いながら曲がると、
一般民家を改造した、古民家風の店が見えてきた。
その店先には既に何人か待ってる人がいたから、気持ち慌てる。
「わ!並んでる!間に合わないかも〜!ユノくん急ごう」
そうユノくんに声をかけて車を降り、
急いで2人でその列に加わった。
★★★
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haru(プロフ) - ゆうのさま、ささくれた心が癒されます(ノ_<。)。いつも素敵なお話を読ませて頂きありがとうございます。 (2018年1月25日 23時) (レス) id: 4f4c2e64e3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - haruさん» ご丁寧なコメントありがとうございます(*^^*) お話が何かのお役に立っているとすれば、こんな嬉しい事はありません。これからもよろしくお願いします(*^^*) (2018年1月25日 23時) (レス) id: 58e1bcc9d5 (このIDを非表示/違反報告)
haru(プロフ) - ゆうのさま、ささくれた心が癒されます。(ノ_<。)いつも素敵なお話を読ませて頂きありがとうございます (2018年1月25日 23時) (レス) id: 4f4c2e64e3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - yknowchanminさん» もう少しだけデートモードは続きます!!嵐の前の静けさ、大きな山の前の平原のような今、幸せな時間を過ごしてもらいましょう〜! (2018年1月18日 20時) (レス) id: 58e1bcc9d5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - かえるさん» ユノくんにリードされたらホイホイついていくしかないですよね!^_^; (2018年1月18日 20時) (レス) id: 58e1bcc9d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆうの | 作者ホームページ:https://ameblo.jp/kanayunho
作成日時:2017年11月1日 23時