デート 20…YN ページ26
★★★
初めのうちは、恐怖からか全身に力の入っていたAさんだけど、
何度か波乗りしていくうちに少しずつその力は抜けてきて
「うっわぁ〜〜っ！！」
気づけば、とても楽しそうな笑顔になっていて
それを見ている僕も笑顔になった。
足がつかなくなるのが怖いのか、僕の手を握りしめたままなのを良いことに、
そのままずーっと手を握って。
もともと、運動神経の良いAさんだから波乗りに慣れるのも早くて、
そのうち
「…う、浮き輪外してみよ…っ…かな〜…」
などと言い出した。
「お！やる気ですね！
良いですよ？外しますか？」
Aさんの頭から浮き輪を外す手伝いをする。
浮き輪が完全にAさんの手を離れるギリギリで
「…あ、あ！や、やっぱりちょっとし、心配かも…」
と躊躇するから、
グッと浮き輪を取り上げた。
「大丈夫！僕もいるから！」
片手はAさんの手をしっかり握ったまま笑ってみせる。
「う、うん…」
必死な顔のまま、それでも浮き輪を手離したAさんは
波の様子を見ながらぴょんぴょんと必死にジャンプをする。
僕は、受け取った浮き輪をパラソルを刺した岸に向かって大きく投げて、もう片方の手も繋ぐ。
「さ！来ますよ！」
2人で沖を見る。
「き、ききききたきた！」
繋ぐ手に力がこもる。
やって来た波をやり過ごした時、さっきまでの浮き輪の隔たりが無くなってより、近くなった距離に
益々心音は上がる。
…中学生か…っ！…
冷静になろうと自分で自分に突っ込んでみた。
「ぷっはぁ！！海水飲んだ〜〜！！しょっぱ〜い！！」
潮を被ったAさんは、それでも楽しそうで。
「あ！また大きいのが来る！」
「え？あ、本当だ！」
必死なAさんは、気づけば僕の腕を掴むような状態で、密着度も増している。
僕の鼓動は最高速になっているけど
おそらくAさんは波乗りに夢中でわかってない。
瞳を輝かせて波を読もうとするAさんの横顔が
水面に乱反射する日の光に照らされてキラキラと輝く。
こんなに綺麗で
愛しい横顔を見たことはない。
ずっとこのままでいたいな。
2人で
2人きりでずっと…。
★★★
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haru(プロフ) - ゆうのさま、ささくれた心が癒されます(ノ_＜。)。いつも素敵なお話を読ませて頂きありがとうございます。 (2018年1月25日 23時) (
レス) id: 4f4c2e64e3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - haruさん» ご丁寧なコメントありがとうございます(*^^*) お話が何かのお役に立っているとすれば、こんな嬉しい事はありません。これからもよろしくお願いします(*^^*) (2018年1月25日 23時) (レス) id: 58e1bcc9d5 (このIDを非表示/違反報告)
haru(プロフ) - ゆうのさま、ささくれた心が癒されます。(ノ_＜。)いつも素敵なお話を読ませて頂きありがとうございます (2018年1月25日 23時) (レス) id: 4f4c2e64e3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - yknowchanminさん» もう少しだけデートモードは続きます！！嵐の前の静けさ、大きな山の前の平原のような今、幸せな時間を過ごしてもらいましょう〜！ (2018年1月18日 20時) (レス) id: 58e1bcc9d5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - かえるさん» ユノくんにリードされたらホイホイついていくしかないですよね！^_^; (2018年1月18日 20時) (レス) id: 58e1bcc9d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうの
| 作者ホームページ：https://ameblo.jp/kanayunho
作成日時：2017年11月1日 23時
