宣言…YN ページ20
★★★
ギャラリーが静かになったことで僕たちも落ち着いた。
そこで気づく。
皆の視線が僕の手に集中していることに。
思わず下を向いて確認すると…
「ひゃあっ！」
僕がぎゅっと握っていたチャンミンの手を、慌てて振り解かれた。
「な、何してますか！」
「…何って…感謝の気持ちを…」
「気持ちだけで充分ですから！」
振り解かれた僕の手はなんとなく置き所がなくて宙を舞う。
ふと、静かになったギャラリーの女子大生の方へ視線を向けると…
皆、なんとも言えない期待に満ちた瞳で僕たちを見ていて…
「…え？」
僕もなんとなく皆を見てしまう。
「……いいんですよ、ユンホさん！」
「そうですとも！溢れる想いは隠せません！」
「少なくとも我々は味方です！」
「ここでは我慢しなくていいんです！」
「…が、我慢？？」
皆の言ってることがわからなくて聞き返す。
すると、冷静さを取り戻した部長さんが声を大にして言い放った。
「ここでは皆がチャミさんとユンホさんの味方です！
男同士だからって遠慮することはありません！
今や世の中はジェンダーフリーです！ジェンダーレスです！
声を高らかに愛の宣言をしていただいて構いません！」
天を仰ぐように顔を上げて、僕たちに向けて手を広げる部長さん。
その宣言に、周りの皆が拍手喝采を送る。
「その通り！」
「部長さすが！」
「いいぞーーー！」
そんなやり取りを茫然と聞いていた僕。と、俯いたチャンミン。
「……」
そんなチャンミンの肩が細かく震えだした。
「あっ、チャミさん！」
「チャミさんが泣いてる〜っ！」
「やだ、泣かないで〜！」
「きっと今まで辛いことばかりだったでしょう？！」
「もう我慢しなくて良いんですよ！」
そんなことを口々にいう彼女たち。
僕はと言えば何が何だかよくわからなくて…
肩を震わすチャンミンが心配になって
「チャ…チャンミナだいじょ…」
声をかけてその肩に触れようとした瞬間、
ガターーン、と、
チャンミンが勢い良く立ち上がったから椅子は倒れ、
側まで寄っていた僕は椅子から落ちた。
「なんっの話をしてますかーーーーーっ！！」
チャンミンの通るハイトーンボイスが、寮全体に響き渡った。(と思う)
★★★
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まゆまゆ(プロフ) - パスワードありがとうございました、さっそく拝見させていただきます、これからも更新待ってます。 (2018年5月20日 17時) (
レス) id: e1b75efb57 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - かえるさん» はーい！行きますよ〜〜！ようやく御曹司現れます！あと一山越えないとユノくんの平穏は訪れないですね〜〜^_^; (2016年12月1日 16時) (レス) id: e61f1c7906 (このIDを非表示/違反報告)
かえる(プロフ) - 新章に行くんですね(((o(*ﾟ∀ﾟ*)o))) (2016年12月1日 15時) (レス) id: c3cb7c4659 (このIDを非表示/違反報告)
かえる(プロフ) - 思っていたのに…？こちらではまだまだ二人は(T^T)どのようにしてお付き合いが始まっていったのかドキドキです。 (2016年11月27日 15時) (レス) id: c3cb7c4659 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - shinoさん» 読んでいただきありがとうございます(*^^*) 現在クライマックスの他のお話をほぼメインに更新しているためこちらはほとんどお休み状態になっております。m(_ _)m もう少しお待ちください！パスワードはメッセージでお届けしますね！ (2016年11月15日 6時) (レス) id: e61f1c7906 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうの
| 作成日時：2016年6月13日 17時
