ジェントルマン ページ50
★★★
「立ち話もなんだから、乗りましょ！Aさん！」
澄江さんの言葉に、目の前の御曹司が後部座席ドアに移動してドアを開ける。
「どうぞ」と言ってニッコリ。
澄江さんは私に先に乗るよう促すので、先に乗せていただいた。
…荘ちゃん…！また会ったよ！車のドアを開けてくれるジェントルマンに！…
私は心の中で荘ちゃんへご報告。
先に車に乗ったことで、左ハンドルのこの車の中で私は運転する御曹司の右横顔を見つめる位置にいた。
綺麗な横顔で
ふと、ユノくんの横顔を思い出した。
車は静かに走り出す。
「今日は何を食べたんですか？」
ルームミラー越しにこちら側を見る御曹司と目があうと、彼はニコッと笑う。
「今日はね、てんぷらを食べてきたの」
「ああ、あそこですか。
Aさん、美味しかったですか？」
ルームミラー越しに話しかけられるから
「あ、はい！とても美味しかったです。すっかりご馳走になってしまいました」
私もルームミラー越しに御曹司を見る。
「それは良かった。誘った甲斐があったね、母さん」
御曹司は、真後ろにいる澄江さんに顔をチラリと向けて視線を移した。
「そうなのよ！浩一！
気持ちが良いの！Aさんの食べっぷり！」
澄江さんがずいっと体を起こし、運転席の御曹司に近づく。
「えっ？！そ、それ言っちゃいます？澄江さんっ！」
こんなイケメン御曹司の前でもそれを言うんですね？
「えっ、なになに？」
興味深げに御曹司が聞いてくる。…ノリがいいな…
「年頃のお嬢さんって皆さん少食じゃない？
コースで頼んでも殆ど残っちゃうでしょ。
常々勿体無いなぁって思ってたのね？
そしたらまぁ、Aさんったらキッチリ食べていくんだもの！びっくりしたわぁ！」
「だ、だって美味しかったんですもん！残すの勿体無いし…」
大食らいのような言われようにちょっと恥ずかしさが顔を出した時
「母さんに付き合えたんなら相当なもんですよ？Aさん」
ルームミラー越しの御曹司が面白そうに笑う。
「え？
……あ！そういえば……！」
考えてみたら、澄江さんも同じだけ食べてるんじゃない！
思わず澄江さんを見た。
すると彼女はニッコリ笑って
「アルコールはダメだけど、お料理はザルなのよ、私」
そう言った。
……私より小柄なのに……
一体その身体のどこに入ったんだろう、あの料理…
マジマジと澄江さんを見つめた私。
★★★
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ゆうの(プロフ) - Keeさん» コメントありがとうございます(*^^*) パスワードはコミュにメッセージしますので、覗いてみてください〜(*^^*) (2017年9月23日 12時) (
レス) id: 58e1bcc9d5 (このIDを非表示/違反報告)
Kee(プロフ) - はじめまして。最近になって読み始めましたが、とても楽しく読ませていただいてます。パスのかかったセンイル企画のお話も是非読んでみたいので、パスワードを教えてください。よろしくお願いします。 (2017年9月23日 12時) (レス) id: 3b75f4b9a6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - まゆまゆさん» ユノくん最大の敵(の予定)、御曹司登場致しました！ユノくん、踏ん張りどころです！(*^^*) (2016年2月14日 7時) (レス) id: b73f13763a (このIDを非表示/違反報告)
まゆまゆ(プロフ) - やっぱりブッ込んで来たー！ユノくん！頑張って！ (2016年2月14日 0時) (レス) id: ed4a5e3eae (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - かえるさん» かえるさん、出ましたーー！お待たせしましたーー！ん？待ってない？？ (2016年2月13日 20時) (レス) id: b73f13763a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうの
| 作成日時：2016年1月21日 18時
