気合い ページ4
★★★
「……僕が…あなたを特別心配するのは…
僕は…
あなたが…」
ユノくんが真っ直ぐ私を見て何かを言いかけた時、
「お待たせ致しました！」
元気な声が背後から飛び込んできた。
「すっ…、はっ？！」
「えっ…？！」
ビックリして、ユノくんの手の力が抜けた瞬間デーブルに向かい居住まいを正す。
『……僕は…あなたが……』
その先を想像して
一人赤くなる。
『……ぼくは…あなたが……』
その先は…?
普通に考えて導き出される答えはあるけど…
……ボクハ…アナタガ……
でも…
ユノくんには好きな人がいる…
清香ちゃんが振られちゃうほどの人がいるんだ…
…だから、違う
期待しちゃ…ダメ
ユノくんは優しいから
だから
私を放っておけないだけなんだよ…
私が…泣いたりしたから
慰めようとしてくれただけ…。
目の前に置かれる美味しそうな前菜の数々を見ながら
きちんと現実を見なくては、と心も新たにする。
しっかりしろ！A！
仮にも私は、年齢も社会人歴も長いんだから！
自意識過剰になっちゃ…だめ！
手際よくプレートを置いていくウェイターに向かって
「あ、あの…美味しそうですね」
声をかける。
「ありがとうございます」
優雅に頭を下げるウェイター。
何か別の…決定的な事を言われる事が怖くて
なんとか場の空気を変えたくて、恥ずかしさに耐えて必死にウェイターに話しかける。
「これは…どうやって食べたら良いんですか？」
「はい、こちらはですね…」
ニッコリと営業スマイルのウェイターが親切丁寧に説明をしてくれる。
彼もなかなかのイケメンだけど
やっぱりユノくんの笑顔には敵わない…
そんな事を思ってしまう自分に心の中で苦笑いをして、
そして、
切り替える。
これからも、ユノくんとは楽しくいたいから。
「では、ごゆっくりお召し上がりください」
ウェイターが一礼して去っていった。
私はすかさず取り皿を手に、ユノくんに話しかける。
「ユノくん！どれも美味しそうだよ！どれから食べる？」
私の勢いに多分、面食らったであろうユノくんが
「え？」
目を丸くした。
私は構わず、料理に目をやり少しずつ取り皿へ盛り合わせる。
「はい！」
それをユノくんの前へ差し出した。
「これは、壮ちゃんと来た時も食べたから味は保証します！
こっちは初めてなんだけど、美味しそう！」
ユノくんに箸も取ってあげて、
「いただきまーす！」
軽く手を合わせて食事を始めた。
★★★
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ゆうの(プロフ) - Keeさん» コメントありがとうございます(*^^*) パスワードはコミュにメッセージしますので、覗いてみてください〜(*^^*) (2017年9月23日 12時) (
レス) id: 58e1bcc9d5 (このIDを非表示/違反報告)
Kee(プロフ) - はじめまして。最近になって読み始めましたが、とても楽しく読ませていただいてます。パスのかかったセンイル企画のお話も是非読んでみたいので、パスワードを教えてください。よろしくお願いします。 (2017年9月23日 12時) (レス) id: 3b75f4b9a6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - まゆまゆさん» ユノくん最大の敵(の予定)、御曹司登場致しました！ユノくん、踏ん張りどころです！(*^^*) (2016年2月14日 7時) (レス) id: b73f13763a (このIDを非表示/違反報告)
まゆまゆ(プロフ) - やっぱりブッ込んで来たー！ユノくん！頑張って！ (2016年2月14日 0時) (レス) id: ed4a5e3eae (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - かえるさん» かえるさん、出ましたーー！お待たせしましたーー！ん？待ってない？？ (2016年2月13日 20時) (レス) id: b73f13763a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうの
| 作成日時：2016年1月21日 18時
