工藤さん ページ20
★★★
カップルシートに近づくと、遅い私を心配したのかパーテーションから顔を出してキョロキョロしているユノくんを見つけた。
(…サバンナの…なんだか言う動物に似てるなぁ…)
私を見つけて、口が「あ！」の形になったまま塞がらなくなった。
「ごめんね、遅くなって！」
話ができるほど近くまできて、ようやくユノくんの口が塞がった。
「心配しましたよ、遅いんだもの。…ってあれ？後ろ…」
ユノくんの視線が、私のすぐ後ろに控えている工藤さんに注がれる。
「よお！」
工藤さんがとても爽やかな笑顔とともにユノくんに手を振った。
「…えっ……と、あの……？どちらさま…で？」
だよねぇ。そうなるよねぇ。
「ユノくん、こちら工藤さん。
いつぞやの居酒屋で名刺もらった方、です」
そう言うと、ユノくんの目がまんまるくなった。
「…えっ………あの……？！」
思わず指まで指している。
…だよねぇ。そうなるよねぇ。
「久しぶりだなぁ！えっと〜…ユノ、だ！チョン・ユノ！だったよな？」
「あ、はい、そうです。
よく覚えてらっしゃいますね」
「…本当だ。あの時酔っ払ってたのに…」
1回会って、名乗っただけなのに…。
私も、改めて工藤さんの記憶力に感服していた。
「こちとら客商売でここまで上がってきた人間だからな！1度会った人間の顔と名前は忘れないんだよ！たとえ酔っ払ってたとしてもな！」
工藤さんはそう言ってガハハと笑った。
相変わらず豪快な人だ。
「…それはそうと…この状況は…？」
ユノくんが私を見て、不思議そうに聞いてきた。
「うん、それがね。
レストルームに行ったら具合の悪そうな女性がいて、少し介抱してお部屋に送り届けたらそこに…」
「俺がいた、って訳！」
私の話を受けて、実に嬉しそうな工藤さんがかぶせるように言った。
「…へえぇ！すごい偶然ですね！」
ユノくんも面白そうな顔をする。
「それにしても、相変わらず男前だな！」
工藤さんはそう言って、ユノくんの肩をバンバンと叩き、ユノくんはにこやかに「ありがとうございます」と返していた。
「お前らなかなか居酒屋に現れないからなぁ！
ちょうどいいから一緒に食おうぜ！」
「え？」
工藤さんのお誘いに
ユノくんと二人、目が丸くなった。
★★★
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ゆうの(プロフ) - Keeさん» コメントありがとうございます(*^^*) パスワードはコミュにメッセージしますので、覗いてみてください〜(*^^*) (2017年9月23日 12時) (
レス) id: 58e1bcc9d5 (このIDを非表示/違反報告)
Kee(プロフ) - はじめまして。最近になって読み始めましたが、とても楽しく読ませていただいてます。パスのかかったセンイル企画のお話も是非読んでみたいので、パスワードを教えてください。よろしくお願いします。 (2017年9月23日 12時) (レス) id: 3b75f4b9a6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - まゆまゆさん» ユノくん最大の敵(の予定)、御曹司登場致しました！ユノくん、踏ん張りどころです！(*^^*) (2016年2月14日 7時) (レス) id: b73f13763a (このIDを非表示/違反報告)
まゆまゆ(プロフ) - やっぱりブッ込んで来たー！ユノくん！頑張って！ (2016年2月14日 0時) (レス) id: ed4a5e3eae (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - かえるさん» かえるさん、出ましたーー！お待たせしましたーー！ん？待ってない？？ (2016年2月13日 20時) (レス) id: b73f13763a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうの
| 作成日時：2016年1月21日 18時
