腕の中のあなた…YN ページ2
★★★
「…ほんの少し、一緒にいただけの僕ですらこれだけAさんの事がわかるんですよ…？
それ以前から側にいる他の人にだって…Aさんの良さは十分伝わってるんです」
周りのライバルから守りたい一心で
つい腕に力が入っていき
少しずつ二人の距離が縮まっていく。
Aさんは
フリーズしたまま
されるがまま腕の中にいた。
「…帰り際、小林さんが大量の携帯を持っているのを見ました。
Aさんの隠し撮り写メを撮った人たちの携帯で…
結構な量でビックリしたんですよ？僕」
僕の言葉に、Aさんは静かにため息を一つついた。
「…それは…
みんな面白がってるだけだよ…
普段こんな格好しないから…」
腕の中からくぐもった声が静かに聞こえる。
…ほら。だから心配なんです。
「…小林さんが言ってました。
ほとんどが興味本位で、本当に撮りたかった人はほんの数人だ…って」
「……え？」
少しばかり、Aさんの顔が上がった。
「…数人、いるってことですよ？
Aさんの写メを本気で欲しいと思う人が、
僕の他にも数人！」
思わず言葉に力が入ってしまい、
腕の中のAさんの動きが止まった。
また
思わず抱きしめてしまう。
この腕の中に閉じ込めたくなる一心で。
でも
まだ特に想いを交わしていない僕が固く抱きしめることはできないから
ギリギリのところでなんとか踏みとどまった。
「…Aさんは自分の魅力をわかってない」
僕を初めてこんな風に乱す人。
「…そして、そんなあなたが周りに与える影響もわかってない…」
…人としてとても魅力的なあなたを
女性として見ている人だって少なからずいる訳で…
あの小林さんだって、あなたの事が好きだったんだよ…？
あなたは…
過去の傷からそう簡単に恋愛感情は持たないんだろう
いや、持たないようにしているんだろう。
だけど
それでも
僕はあなたが好きだ…。
呼吸を整えて静かに一度目を閉じた。
「……僕が…
………Aさんのことがとにかく心配なのは……」
決意を込めてゆっくりと瞳を開けて
抱きしめていた腕を緩め
両手でAさんの肩に触れる。
彼女から少し距離をとって
「Aさん」
名前を呼ぶ。
…名前をよぶだけでも、心の奥が温かい…
すると、彼女は俯いていたその顔を静かに上げて僕を見た。
★★★
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ゆうの(プロフ) - Keeさん» コメントありがとうございます(*^^*) パスワードはコミュにメッセージしますので、覗いてみてください〜(*^^*) (2017年9月23日 12時) (
レス) id: 58e1bcc9d5 (このIDを非表示/違反報告)
Kee(プロフ) - はじめまして。最近になって読み始めましたが、とても楽しく読ませていただいてます。パスのかかったセンイル企画のお話も是非読んでみたいので、パスワードを教えてください。よろしくお願いします。 (2017年9月23日 12時) (レス) id: 3b75f4b9a6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - まゆまゆさん» ユノくん最大の敵(の予定)、御曹司登場致しました！ユノくん、踏ん張りどころです！(*^^*) (2016年2月14日 7時) (レス) id: b73f13763a (このIDを非表示/違反報告)
まゆまゆ(プロフ) - やっぱりブッ込んで来たー！ユノくん！頑張って！ (2016年2月14日 0時) (レス) id: ed4a5e3eae (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - かえるさん» かえるさん、出ましたーー！お待たせしましたーー！ん？待ってない？？ (2016年2月13日 20時) (レス) id: b73f13763a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうの
| 作成日時：2016年1月21日 18時
