ジェントルマン ページ8
★★★
ぶつかって、バランスを崩した私を助けてくれたのは…
「す、すみませ…ん。
って、……チョンくんっ……？！」
見上げると、相手はトレーニングウェア姿の彼だった。
「…って、山本さん…？
こんな時間まで残業してたんですか？」
「ああ…うん。
いつも9時がメドなの。
チョンくんは何故今、ここに？？」
「あ…僕会社の寮にいるんで…」
会社の独身男性社員のための寮が、社屋の並びにあったのを思い出した。
「それは…近くていいなぁ。
で？いま、そのスタイルは？」
「毎日ロードワークしてるんです。」
「毎日⁈」
「基本的には。
いつもは朝走ってるんですけど、さすがに今日は入社式もあるから、と思って走らなかったんです。
でもどうにも落ち着かなくなって…夜だけど走ろうかな、と、思って…」
「すごーい！
夜は冷えるから気をつけてね！
じゃあ、また明日！」
そう言って歩き出そうとした私の腕をまた、掴まれた。
「ま、待って…！」
「え？」
「一人で帰るんですか？」
変なこと聞くなぁ…と、ちょっと思ってしまった。
「…うん。一人で帰るよ？」
私の腕を掴んだまま、じっと私を見て何かを考えこんでいるチョンくん。
「…あの…チョンくん…？
私帰りたいんだけど…」
そう言うと、掴んでいた手を離し、その手はそのまま私の背中へとまわった。
「わかりました。送ります。」
そう言って私の背中を押す。
行きましょう、とでも言うように。
「え？ええっ？
いやいや、子供じゃないし、一人で帰れるから！」
「こんな遅い時間に女性一人で帰せません。
しかもこんな人通りも少ない道なのに。」
決して冗談で言っているのではないらしい、真剣な顔をしたチョンくんがそこにいた。
ハンサムな上にジェントルマンなんだね、君は。
しかもこの会社に入れるということは頭も良いはず…。
天は二物も三物も、与える時には与えちゃうんだね、やっぱり。
なんてことを真面目に考えちゃってたけど。
「いやいや、何時ものことだし、少し歩けば大通りに出るから！全然大丈夫だから！
それにチョンくん、ロードワークこれからでしょ？私に付き合ってたらどんどん遅くなるから行って？」
背中に添えた手をそのままに、チョンくんがじっと私を見る。
★★★
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かえる(プロフ) - ただ今…読み直し中♪ユノくん気づかないだけで早々に好きになってましたね〜。ヤキモチで真顔って可愛い♪次読んできまーす♪ (2020年1月15日 0時) (
レス) id: f095ecfa37 (このIDを非表示/違反報告)
YUNの(プロフ) - 調剤薬局か、ドラッグストアーでもありますよ、さっきの３つは処方箋要るので (2019年4月30日 22時) (レス) id: 92e00ad2f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうの
| 作成日時：2014年6月5日 21時
