負けず嫌い ページ38
★★★
「こんばんは。久しぶり。」
座り込んで前屈していたチョンくんが顔を上げて応えた。
「あ、そっか。同期だから面識あるのか〜。」
そういう私に、
「はい！それでなくてもチョンさん目立つし、同期会もありますから！」
ニッコリ笑う高木くん。
なんかもう、色々負けてる気がする…。
そんな女子力の差を見せつけられて(いや、女子じゃないけど)、
遠い目をしていた私に構わず、横でストレッチを始める高木くん。
15分交代の放送がかかったので、私はチョンくんに声をかけてコートに向かう。
バド・ビギナーの彼には私の予備のラケットをレンタル。
持った途端に驚いてる。
「うわっ…軽っ…！」
「バドのラケット初めて？」
「初めて…じゃないですけど、こんな軽いのは持ったことないです。
テニスラケットなら持ってるんですけど。」
「ああ〜、テニスに比べたら軽いよね。
チョンくん、腕力ありそうだから、シャトル飛びそうだなぁ〜。」
コートに入って、ラインやルールについて説明をする。
一通りの打ち方なども教えて、練習を始めた。
最初のうちこそ、何回か空振りしたけど、あとはやっぱり運動神経の良さがものを言って、思ってた以上にシャトルが返ってくるようになった。
(コバさんの初めての時より全然うまいじゃん。)
15分が終わってコートサイドへ行くと、かなり息の上がったチョンくんがタオルで汗を拭いている。
いつぞやの、残業帰りのロードワークの時とは立場が逆になっていて、私はちょっと得意気になっていた。
チョンくんの「ドS」という恨めしそうな目も、今の私には気持ちが良いだけの褒め言葉！
(…本当にSなのか…？私…)
コートに目を向けて、藤田・高木ペアの打ち合いを見ると、さすがに長年やってきた二人。
ものすごい乱打戦になっていて、思わず見惚れてしまう。
「…すご…。」
と、一言発したチョンくんが、真剣な眼差しで二人を見る。
その目に、あまりにも熱がはいっていて、彼の負けず嫌いな部分に火をつけたように見えた。
「…チョンくんもその気になったら、かなりいいトコいくと思うよ。」
私がそういうと、チョンくんの視線が私に向いた。
「運動神経いいし、力あるし、
バドのフットワークとリストのスナップきくようになったら、彼らといい感じで戦えると思う。
私なんかは全く歯が立たなくなるだろうなぁ。」
そういうと、
「待っててください。
すぐに追いつきますから。」
そう言ってニヤリと笑った。
★★★
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かえる(プロフ) - ただ今…読み直し中♪ユノくん気づかないだけで早々に好きになってましたね〜。ヤキモチで真顔って可愛い♪次読んできまーす♪ (2020年1月15日 0時) (
レス) id: f095ecfa37 (このIDを非表示/違反報告)
YUNの(プロフ) - 調剤薬局か、ドラッグストアーでもありますよ、さっきの３つは処方箋要るので (2019年4月30日 22時) (レス) id: 92e00ad2f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうの
| 作成日時：2014年6月5日 21時
