声…CM ページ19
✴✴✴
「…僕はっ…！
僕にはっ……
なんの自由もありません！」
「母のように穏やかに、料理を作って食べて…
そんな普通な生活をしたい僕と！
シム家の跡取りとして育てたい父の意見が合うわけがなくて…
僕の希望なんて何一つ叶わない！」
ヌナを目の前に
僕は今まで人前で出したことのないような大声を出した。
「父の跡を継ぐために必要なこと以外はことごとく排除されて！
僕に許されているのは
学校と！塾と！会社と！そして関係のあるパーティや会合だけ…！」
僕にこんな大きな声が出るなんて知らなかった。
「…そんな中でっ
日曜日のランチだけが僕の唯一の癒しで…！」
ランチプレートと
優しくしてくれるオーナーと奥さんが眼に浮かぶ。
「…そこに行くのだって内緒だから…
少ない小遣いを必死に貯めてようやくなんとか行けていて…」
最初は怒りだったのに…
僕はどんどんと淋しくなってきた。
「…だから
ヌナに声をかけられて…
ご飯…食べに連れて行ってもらって…
……ご飯作っていい…って…言われて……
僕が…
……どんなに……嬉しかったか………」
すっかり肩が落ちてしまった僕。
「…父の機嫌を損ねないために…
家でだって…誰も僕の言うことなんて聞いてくれません…から…」
見つめる足元に
ポタリと涙が落ちた。
「……僕だって
普通に望むとおりに生活したい…」
足先が滲む。
「美味しいって言ってくれる人に
……ご飯を作ってあげたい……！」
強く握るこぶしも歪んできた。
「ただ…っ、
食べたいと思うものを作って…！
顔を見合わせながら一緒にご飯を食べたいっ！だけなのにっ！」
瞳の奥が
胸の奥が
……痛い……！
「…僕だって
最初から諦めていた訳じゃない…！」
立ちすくみ
肩を震わせながら泣いている僕に
温かなぬくもりが触れた。
「……ごめんね…。酷いこと言って…」
ヌナが
僕を抱きしめている。
「……知りもしないのに…勝手なこと言って…ごめんね…？」
僕の瞳はヌナの肩にのり、ヌナのシャツが僕の涙で濡れていく。
僕はゆっくりと頭を振る。
…ヌナは知らないんだから仕方ない…
「…チャンミンの言葉で聞きたかったんだ…」
僕の背中をぽんぽんと叩いたヌナがそう言った。
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ゆうの(プロフ) - すぐりさん» 怒涛の読破、ありがとうございます笑 ユノペンから見た、チャンミン像でございます。違和感なければ嬉しいです。(*^^*) (2021年11月24日 19時) (
レス) id: 253e460f3e (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - りんごさん» うわぁ〜！りんごさん！ご無沙汰です！ごめんなさい、お返事してなくて〜！(＞人＜;)読んでいただき、ありがとうございます！ (2021年11月24日 19時) (レス) id: 253e460f3e (このIDを非表示/違反報告)
すぐり(プロフ) - 苺ｼﾘｰｽﾞ ようやっと読み進めておりまして…何でだろ…今のところ ゆうのｻﾝの作品で出てくるﾁｬﾝﾐﾝ…全部好きなんですけどぉ（T^T）あーーーー…やっぱ私はﾁｬﾐﾍﾟﾝだったーーと再確認して…更新待ちの栞を挟みます♪ (2021年11月24日 15時) (レス) @page41 id: 2b78457879 (このIDを非表示/違反報告)
りんご(プロフ) - 苺とチョコシリーズ、読ませて頂きました^^*とっても面白いです！こちらもいつか更新されるの楽しみにしておりまーす＼(^^)／ (2020年2月3日 21時) (レス) id: 468b4d31bd (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - ｻﾏﾕｶさん» これ以上に進んでないのはチャラユノ話なんですよねぇ…^_^; いつもいつも、ありがとうございます。m(_ _)m 励みになります！ (2019年8月29日 16時) (レス) id: 253e460f3e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうの
| 作者ホームページ：https://ameblo.jp/kanayunho
作成日時：2016年6月24日 21時
