社長令息…CM ページ29
✴
歩いていると、ポケットの中のスマホが震えた。
短い作動音という事はメールかラインか…。
滅多に着信なんかないのに…
訝しげにスマホを手に取り、相手を確かめた時一気に顔が赤くなってしまった。
「あ、真っ赤」
立ち止まったせいで直ぐ横についたヤツに気づかれた。
ラインの相手はヌナ。
ヤツの視線が気になるけど、中身もすぐ見たくて
ヤツに背を向けるようにして内容を確認した。
《やっほ〜〜！ようやくこれから昼ごはん！チャンミンはもう食べ終わった頃だよね？
午後からの授業も頑張って〜〜！》
なんて事はない、近況報告に頬が緩む。
《食べ終わってこれから午後の授業です。頑張ります。》
すぐに返事を送った。
「あーあ。メールやラインの返事は直ぐに返しちゃダメなんだぞ〜〜！」
背後からヤツの声。
「えっ…」
思わず振り返った。
「恋愛の駆け引きとしてはぁ、ちょっとじらすくらいじゃないと〜〜」
「…そ、そうなの…？」
世間の事情に疎い僕は、ついヤツの言うことをまともに聞いてしまった。
「…って、姉貴の買ってた雑誌に書いてあった〜〜！」
そう言って笑いながら僕の横を通り抜け、教室に向かう。
途中くるりと振り返り、
「ずいぶん良い顔してんじゃん？
口止め料として今度俺にアイス奢ってね！」
そう言ってニッコリ笑った。
「…む、無理！無理だから…！」
すかさず答えた。
「え〜〜？」
ヤツは呑気に返してくる。
「わ、悪いけど…余計なお金は持たされてないから…」
恥ずかしさで頭が下がっていった。
すると、先に進んでいたヤツは
また、僕にゆっくり近づいてきた。
「…今をときめくシム家の社長令息なのに…そうなの？」
黒くて丸い目を、クリクリとさせて僕を見る。
「……申し訳ないけど…。自由になるものは何もない…から…」
少しの小遣いは
週末ランチのための貴重なものだから使う訳にはいかない…
「へーえ。そうなんだ。わかった。じゃあアイスはいいや。
それじゃあ……そうだな。
今度、勉強教えてよ。俺、数学はなんの心配もないけど、他の教科はぼちぼちだからさ」
ヤツはそう言ってくるりと向き直り、教室へと歩き出した。
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ゆうの(プロフ) - すぐりさん» 怒涛の読破、ありがとうございます笑 ユノペンから見た、チャンミン像でございます。違和感なければ嬉しいです。(*^^*) (2021年11月24日 19時) (
レス) id: 253e460f3e (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - りんごさん» うわぁ〜！りんごさん！ご無沙汰です！ごめんなさい、お返事してなくて〜！(＞人＜;)読んでいただき、ありがとうございます！ (2021年11月24日 19時) (レス) id: 253e460f3e (このIDを非表示/違反報告)
すぐり(プロフ) - 苺ｼﾘｰｽﾞ ようやっと読み進めておりまして…何でだろ…今のところ ゆうのｻﾝの作品で出てくるﾁｬﾝﾐﾝ…全部好きなんですけどぉ（T^T）あーーーー…やっぱ私はﾁｬﾐﾍﾟﾝだったーーと再確認して…更新待ちの栞を挟みます♪ (2021年11月24日 15時) (レス) @page41 id: 2b78457879 (このIDを非表示/違反報告)
りんご(プロフ) - 苺とチョコシリーズ、読ませて頂きました^^*とっても面白いです！こちらもいつか更新されるの楽しみにしておりまーす＼(^^)／ (2020年2月3日 21時) (レス) id: 468b4d31bd (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - ｻﾏﾕｶさん» これ以上に進んでないのはチャラユノ話なんですよねぇ…^_^; いつもいつも、ありがとうございます。m(_ _)m 励みになります！ (2019年8月29日 16時) (レス) id: 253e460f3e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうの
| 作者ホームページ：https://ameblo.jp/kanayunho
作成日時：2016年6月24日 21時
