メイク ページ42
☆☆☆
頬の腫れを隠すのに、またりんさんにお願いしてみようか、とユノが言う。
確かにりんさんのメイクなら綺麗に隠してもらえる…
でも、りんさんにも仕事はある訳だし…
「確認だけでもしてみようか？」
ユノの言葉に
「…うん…
……聞くだけ…聞いてみてもらおうかな…」
どうしても仕事に穴はあけられない…そんな一心で
答えていた。
「待ってて」
ユノが携帯を取りに行く。
私もそのあとを追ってバスルームを後にする。
居間に戻るとユノはすでにソファに座って携帯を持って電話をかけていた。
「もしもし、りんヌナ？ユノです。
今日はありがとうございました」
りんさんの手が空いていたのか、直ぐに通話に切り替わったようだ。
ユノの隣に座って会話を見守る。
「はい。ええ、いつになるかはっきりとは…
え？あ、はい。隣にいます。代わりますね」
ユノの視線が私に向いて、携帯を差し出す。
「直接、スケジュールを聞きたいって」
「…ありがと」
ユノから携帯を預かって電話に出る。
「もしもし、りんさん？今日は本当にお世話になりました。おかげで無事に、送り出すことができました」
『こんばんは〜！Aちゃん！
大丈夫だった？化粧くずれなかった？？』
朝はAさん、だった呼び名がAちゃん、に変わっていて
距離が縮まったようで、なんだかとても嬉しくなった。
「全然くずれなくてびっくりでした！本当に助かりました」
『ユノに聞いたよ？仕事、控えてるんだよね？』
「…はい。りんさんもお仕事あるのに申し訳ないんですけど、仕事に穴をあけるわけにもいかなくて…もし、お願いできたら…と。
自業自得なんですけど…」
『ううん！心配しないで！できるだけ手伝ってあげる！
とりあえず私は今、昼くらいから現場に入ることが多いのね？だから、Aちゃんが何時入りだとしても朝メイクで良ければしてあげられるから！
スケジュールがはっきりしたら連絡ちょうだい！番号はユノに聞いてね！』
りんさんが心強い言葉をくれた。
「…ありがとう。お願いします、りんさん」
お礼を言って、通話の切れた携帯電話をユノに返す。
「大丈夫だったでしょ？」
隣で通話を聞いていたユノがニッコリ笑った。
「…うん。本当に助かる。
ありがとうね、ユノ」
その笑顔に何度も癒された…。
「僕は何も。メイク出来ないしね」
そう言って、また笑った。
☆☆☆
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ゆうの(プロフ) - ゆうさん» ドキッ…ゆうさん鋭い…。辻さんは、ほんとーーにヒロインを大切に思っているんですよ。彼女はヒロインのためだけにしっかり動いてくれます。安心してください〜(*^^*) (2016年5月31日 20時) (
レス) id: e61f1c7906 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - 辻さん、何だかナゾ？ありそうな... 無事に戻ってきてくれて良かった〜 (2016年5月31日 20時) (レス) id: 6d5d1cf67a (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - ゆうさん» コメントありがとうございます(*^^*) 全く予定してなかったんですけど、流れで歌ってくれました。作者も大好きな曲なので…歌われたら是非その胸を借りて泣かせていただきたい！と切に思います！^_^; (2016年5月20日 16時) (レス) id: e61f1c7906 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - ユノは見た目も中身も男前だね〜 耳元でBegin歌われたら泣くな...(T ^ T) (2016年5月18日 20時) (レス) id: 6d5d1cf67a (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - ゆのばにさん» 自分自身が色々経験することで、色々なことに優しくなれる気がします。あとは、そこに相手を思いやる気持ちがあれば無敵かと。(*^^*) (2016年5月14日 0時) (レス) id: e61f1c7906 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうの
| 作成日時：2016年2月27日 15時
