ドライヤー ページ40
☆☆☆
「お風呂、ありがとうございました！」
背後からユノの声がして振り返った。
グレーのスウェットの上下のユノは
髪の毛がまだ少し水滴が落ちそうなほど濡れていて…
「こっちこっち！」
ソファへ手招きする。
「？」
目を丸くしながらもソファへやってくるユノを座らせ、入れ替わるように私は立ち上がりバスルームへ向かう。
ドライヤーを手に戻った私を見て、「ああ！」と合点がいったようにコクコクとユノが頷く。
ソファに座ったユノに前を向かせる。
「もうちょっとしっかりタオルドライしてから出ておいで！」
そう言って、ユノの首回りにあったバスタオルを引き抜き、頭にのせてガシガシと拭いた。
「あははっ！
いっつもチャンミンに言われてる！」
「言われてる〜、なら、そうしなさい…よっ！」
掛け声をかけてガシガシと…。
それからドライヤーを。
「意外と柔らかいんだね、ユノの髪って。
もっとしっかりしてるのかと思ってた」
「え？そう？」
「うん。
だって、初めて会った時もツンツンヘアーだったじゃない？
ユノって割と短髪多いし」
「…ああ、そう言えばそうだね」
「仕事柄、どうしたって髪の毛が痛むようなことばっかりしてるんだから、ちゃんと労ってあげないと！
はい！終わり！」
髪が短いから乾くのも早いや。
「アイドルは禿げたら終わりだからね！」
そう言ってユノの頭をペシッと軽くひと叩き。
「いてっ！アイドル相手に手荒いなぁ」
叩かれた頭を押さえてユノが振り返ったから
「刺激だよ、刺激！」
そう言いながらドライヤーを片付けにバスルームへ戻った。
洗面台でふと、自分の顔を見る。
…この腫れは…
一体いつ頃消えるだろう…
次の仕事までに消えるかなぁ…
翔さんに殴られて赤黒くなっている自分の頬に触れた。
…見た目ほど痛くはないんだけど…
でもこの色はちょっと…マズイよね…
そのうちファンデで隠れるかな…
「気になるよね、やっぱり…」
ふいにユノの声がした。
視線を移すと、同じ鏡にユノの姿。
「…やっぱりマズイよね…コレ」
「Aさん…仕事いつから？」
「はっきりしてないけど…あと2日はない」
「んー……厳しいね。2日じゃ消えないと思う」
「…だよね」
明日、辻さんに会ったらびっくりされちゃうな…
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ゆうの(プロフ) - ゆうさん» ドキッ…ゆうさん鋭い…。辻さんは、ほんとーーにヒロインを大切に思っているんですよ。彼女はヒロインのためだけにしっかり動いてくれます。安心してください〜(*^^*) (2016年5月31日 20時) (
レス) id: e61f1c7906 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - 辻さん、何だかナゾ？ありそうな... 無事に戻ってきてくれて良かった〜 (2016年5月31日 20時) (レス) id: 6d5d1cf67a (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - ゆうさん» コメントありがとうございます(*^^*) 全く予定してなかったんですけど、流れで歌ってくれました。作者も大好きな曲なので…歌われたら是非その胸を借りて泣かせていただきたい！と切に思います！^_^; (2016年5月20日 16時) (レス) id: e61f1c7906 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - ユノは見た目も中身も男前だね〜 耳元でBegin歌われたら泣くな...(T ^ T) (2016年5月18日 20時) (レス) id: 6d5d1cf67a (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - ゆのばにさん» 自分自身が色々経験することで、色々なことに優しくなれる気がします。あとは、そこに相手を思いやる気持ちがあれば無敵かと。(*^^*) (2016年5月14日 0時) (レス) id: e61f1c7906 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうの
| 作成日時：2016年2月27日 15時
