真っ直ぐ ページ32
☆☆☆
同じベッドで寝ることだと勘違いしているであろうユノを少しからかってみよう、なんて思って。
にじり寄ってそんな提案をしたら
想像以上に慌てる様子が可愛くて、面白くて、
思わず吹き出して、
後ろのソファに倒れこんでしまった。
ユノがまん丸の目で私を見ているその様子も可愛くて仕方がない。
「ユノってば、ベッドを譲られてると思ったんでしょ」
私の言葉に
「え？」
見開かれるユノの綺麗なアーモンドアイ。
「札幌から妹とか友達とか、たまぁ〜〜に来たりするから、一組だけどお布団のセットはあるんだよ。
だから、私と一緒じゃなくても手足伸ばして寝られるから大丈夫！」
そう言って笑った。
「あ、そうなの？」
私の種明かしに
ユノは気が抜けたみたいで肩の力も抜けたようだ。
真面目に困惑していたんだな、と思うとその真っ直ぐさが益々可愛い。
「当たり前じゃん！
天下の東方神起のリーダーに一緒に寝ようなんて言えるわけ無いじゃない！
ジュリちゃんだっているのに！」
今の今まで失念してた。
そうなんだよね。
ユノにはジュリちゃんが居たんだった。
あまりに普通に貴重なオフを私の為に使ってくれているから忘れてた。
きっと普段は忙しいジュリちゃんとの約束だってあっただろうに。
すっかり忘れてユノに甘えていた事を
心の底から反省していた。
「あー…」
ユノはなんとなくバツの悪そうな顔をしながら頭を掻く。
せっかくうまくいって順調なお付き合いをしているというのに…
「ごめんね。
せっかくなかなかない貴重なオフに…
ジュリちゃんと約束とかあったんじゃない？
私が甘えたばっかりに迷惑かけちゃって…」
「…Aさん！」
ユノに大きな声で名前を呼ばれて、びっくりして施姿勢を正した。
「はいっ？！」
「さっきも言いました！
僕がしたくてしてることなんですから、そういう言い方はしないでください！」
ソファに座る私を見下ろす立ったままのユノは
物凄い威圧感だ。
「…えっ…と、……」
真剣に私を見るアーモンドアイ。
……どうして……
「………ごめん。
…遠慮しちゃ…だめだったね」
ユノから目が離せないままそう言った。
どうして
……そんなに真剣に向き合ってくれるの…？
☆☆☆
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 331人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆうの(プロフ) - ゆうさん» ドキッ…ゆうさん鋭い…。辻さんは、ほんとーーにヒロインを大切に思っているんですよ。彼女はヒロインのためだけにしっかり動いてくれます。安心してください〜(*^^*) (2016年5月31日 20時) (
レス) id: e61f1c7906 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - 辻さん、何だかナゾ？ありそうな... 無事に戻ってきてくれて良かった〜 (2016年5月31日 20時) (レス) id: 6d5d1cf67a (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - ゆうさん» コメントありがとうございます(*^^*) 全く予定してなかったんですけど、流れで歌ってくれました。作者も大好きな曲なので…歌われたら是非その胸を借りて泣かせていただきたい！と切に思います！^_^; (2016年5月20日 16時) (レス) id: e61f1c7906 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - ユノは見た目も中身も男前だね〜 耳元でBegin歌われたら泣くな...(T ^ T) (2016年5月18日 20時) (レス) id: 6d5d1cf67a (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - ゆのばにさん» 自分自身が色々経験することで、色々なことに優しくなれる気がします。あとは、そこに相手を思いやる気持ちがあれば無敵かと。(*^^*) (2016年5月14日 0時) (レス) id: e61f1c7906 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆうの
| 作成日時：2016年2月27日 15時
