日常 ページ26
☆☆☆
ユノの半分くらいのメニューで私のトレーニングは終了した。
それでもかなりの重労働。
床でへばる私と、その横で涼しげに片足を立てて後ろ体重を腕で支える形で座るユノ。
「…はぁーー…
ユノはいつもはこんなもんじゃないんでしょ？」
私が聞くと
「うーん…これくらいのこともあるけど…
時間があればこれの倍くらいかなぁ」
「…さすがアスリート…」
よっこらせ、と身体を起こし(誰？おばさんって思った人)
流れてくる汗を拭う。
「お風呂の準備してくる！」
そう言って立ち上がると、ユノも同じように立ち上がった。
「お風呂なら僕にも掃除できる！任せて！」
「え？でも…」
「大丈夫、大丈夫！僕まだ力余ってるし！洗剤とスポンジ教えて？」
そう言ってバスルームに向かっていく。
…東方神起のリーダーが風呂掃除だって…
「ぷぷっ」
なんだか、すごい贅沢。
思わず笑ってしまって
「ん？」
ユノが振り返って不思議そうな顔をした。
「あ、ううん。
スポンジはこれで、洗剤はこれです。本当にお願いしていいの？」
「まっかせて〜！
風呂場ならそうそう壊れるものもないから僕でも大丈夫なんだ〜！」
そう言ってニッコリ笑う。
…ユノ…
ジェジュンかチャンミンあたりにそう言われてるんだね…
なんて思ってしまって
邪気のない笑顔に切なさを感じていたけど
〜♫
バスルームから鼻歌が聞こえてくるから
「…ふふっ…」
笑ってしまった。
バスルームはユノにお任せして、
私は明日の朝ごはんの準備をするためキッチンへと移動した。
狭い我が家ではキッチンにいてもバスルームのユノの歌声が聞こえてくる。
ん？
歌声？
気づけば鼻歌では無く
熱唱に変わっていた。
シャワーの音に負けない音量で歌っている。
実に楽しそうで…
その様子に思わず笑ってしまう。
楽しければ
それでいいよね。
きっかけや動機なんてどうでもいいんだよね。
誰にどう思われていたって
本人がそれを楽しめれば…
楽しいと思えればそれでいいんだよね。
そんな風に思って温かい気持ちで米を研いでいたら
「…Wow！」
ガラガラガッシャーーン！！
ユノの雄叫びと共に派手な物音がして、
「…ゆっ、ユノっ？！」
慌ててバスルームに向かった。
☆☆☆
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 331人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆうの(プロフ) - ゆうさん» ドキッ…ゆうさん鋭い…。辻さんは、ほんとーーにヒロインを大切に思っているんですよ。彼女はヒロインのためだけにしっかり動いてくれます。安心してください〜(*^^*) (2016年5月31日 20時) (
レス) id: e61f1c7906 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - 辻さん、何だかナゾ？ありそうな... 無事に戻ってきてくれて良かった〜 (2016年5月31日 20時) (レス) id: 6d5d1cf67a (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - ゆうさん» コメントありがとうございます(*^^*) 全く予定してなかったんですけど、流れで歌ってくれました。作者も大好きな曲なので…歌われたら是非その胸を借りて泣かせていただきたい！と切に思います！^_^; (2016年5月20日 16時) (レス) id: e61f1c7906 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - ユノは見た目も中身も男前だね〜 耳元でBegin歌われたら泣くな...(T ^ T) (2016年5月18日 20時) (レス) id: 6d5d1cf67a (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - ゆのばにさん» 自分自身が色々経験することで、色々なことに優しくなれる気がします。あとは、そこに相手を思いやる気持ちがあれば無敵かと。(*^^*) (2016年5月14日 0時) (レス) id: e61f1c7906 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆうの
| 作成日時：2016年2月27日 15時
