一緒に…YN ページ42
☆☆☆
Aさんにすがるように泣いた。
俺が支えたかったのに
俺よりはるかに小さくて華奢なAさんを抱きしめて
…この温もりすら手放さなくてはならなかったんだ…
そう思うとまた、涙があふれてきて
より一層Aさんを抱きしめる腕に力が入る。
Aさんはただ黙って抱きしめられていて
かすかに俺の身体に回された腕に力が入ったのがわかった。
暫くそうしていてくれているうちに
俺の涙も少しずつ落ち着いてきて
ようやく顔を上げられそうになった頃
Aさんの電話が鳴った。
俺はゆっくりAさんから離れ
Aさんはそんな俺を少し伺いながら離れて
電話を取りに行った。
「僕…顔洗わせてもらうね…」
その後ろ姿に声をかけて
勝手知ったるAさんの家のバスルームに向かう。
バスルーム横の洗面台に手をついて
自分の顔を見る。
…こんなに泣いたのはいつぶりだろう…
目が真っ赤だ。
冷水を出して顔を洗った。
ひたすらかけて
冷静になろうとした。
何回も水をかけて
少し落ち着いたところでまた鏡を見る。
目の赤さは取れたようだ。
ちょうどその時、
タオルが目の前に差し出された。
通話のおわったAさんが隣に来ていた。
「翔さんだった。9時半に迎えに来るって…」
俺はタオルを受け取って顔を拭き、目だけを出してAさんを見た。
「…ユノは…カンさんに…」
「行くから。一緒に」
かぶせるように言った。
一瞬
凄く寂しそうな瞳になったこと
俺は見逃してないよ？
「…でも…」
「帰りなら心配ない。ちゃんと飛行機は押さえてあるから」
チャンミンが抜かりなく準備してくれていった。
「だから大丈夫。一緒にいます」
真っ直ぐAさんを見てそう言った。
すると
Aさんは瞳を揺らしながらも俺を見て
「…ありがとう
心強いよ……」
そう言って微笑んだ。
☆☆☆
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ゆうの(プロフ) - satoさん» 自分の中だけで消化するには傷が深すぎました。誰かの存在を感じることで得られる安心感ってありますよね。一人じゃない、って。その相手も大切ではありますが。ここにユノがいたことに意味があるんですよね(*^^*) (2016年2月18日 8時) (
レス) id: b73f13763a (このIDを非表示/違反報告)
sato(プロフ) - 廉さんの事…ユノに話しながら、心の整理をしてるんだね。良かった。。前をむくことが出来て…。これからの二人楽しみです。 (2016年2月17日 23時) (レス) id: ace70fdc14 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - なおさん» コメントありがとうございます(*^^*) ユノにはジュリがいますけど、今回のことがユノに大きな影響を与えたのは確かです！ (2016年2月17日 20時) (レス) id: b73f13763a (このIDを非表示/違反報告)
なお(プロフ) - 良かった〜〜これからのユノとの関係の変化に期待しています。 (2016年2月17日 20時) (レス) id: 56d5d27416 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - satoさん» 人間、やはり一人だけじゃ限界がありますよね。応援してくれる人がいる限りは大丈夫だと、私は思ってます(*^^*) ここで少しずつユノも変化していきます！ (2016年2月16日 20時) (レス) id: b73f13763a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうの
| 作成日時：2015年12月30日 18時
