内緒 ページ25
♫
オーナーさんに頭を下げて店を出た。
チャンミンさんが
ほんの少しの高さではあるけれど、
ヒールに不慣れな私に合わせたスピードで先を進んでいく。
もともと、身長は高めな私。
ヒールのおかげでまた少し、高くなって
チャンミンさんが近くなった気がして、ちょっと嬉しい。
駐車場で、チャンミンさんが車の助手席のドアに手をかけた。
また助手席を勧められるであろう事が予想されるから
私はすかさず後部座席のドアを開けて、早々に座る。
チャンミンさんには「可愛げがない」と思われるかもしれないけれど
何があってもこれだけは絶対に譲れない。
単なるハウスキーパーな私が
サイドシートに座ることは絶対にできないのだ！
私が自ら座り込んだことでチャンミンさんは早々に諦めて、運転席へと移動して行く。
急いで乗ったためにせっかくのスカートが大変な事になっているから、慌てて座り直した。
こんな行動すら初めてで
こんな格好をしている自分がなんだかくすぐったくて
思わず、頬が緩む。
目の前に膝小僧。
まさか、こんな所が褒められるなんて。
つい、愛おしくなって、膝をなでまわした。
大事にしよう…！！
私が褒められることなんて、ほとんどないんだから。
そう、心に決めた。
行き先は内緒、と言うので
私は余計な詮索はせずに、
ただ、流れて行くソウルの風景を目にやきつける。
溢れる看板に
やっぱり…ハングルは私には記号だ……
と、再認識。
なのに、ユノさんやチャンミンさんは
ひらがな、カタカナ、漢字だって読めてしまう。
……凄すぎる。
その上、歌って踊るんだから。
ものすごい努力をしてきたんだろうなぁ。
そう考えたら私なんてまだまだ甘い。
まだまだ、努力できるところがあるはずだ。
視線を、車窓から自分へと向ける。
今は、買ってもらうことしかできないけど
いつかはちゃんと、自分で、
自分の稼いだお金で買えるように。
そして、
堂々とチャンミンさんと並べるように。
日本に帰ったら
また、仕事も勉強もレッスンも、一生懸命に頑張ろう…！！
そんな事を考えていたら
いつの間にか車は地下の駐車場へと進んでいて
どうやら、目的地に着いたらしい。
車が停車したと同時に
「ちょっとそのまま動くなよ？」
チャンミンさんがルームミラー越しに言った。
…へ？
ここじゃないの？？
♫
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ゆうの(プロフ) - Kaoru26さん» ありがとうございます(*^^*) ようやく、告白(？)出来ましたね〜。さて、チャンミンはどう出るでしょうか！！ (2021年3月3日 13時) (
レス) id: 253e460f3e (このIDを非表示/違反報告)
Kaoru26(プロフ) - ゆうのさんいつもいつもお話を､ありがとうございます！お話の展開が楽しくなって来ましたね！もう毎回☆×10を､つけたいです♪ (2021年2月28日 17時) (レス) id: 6233d11971 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - かえるさん» 更新に時間がかかって、ものすごくもったいぶった感が強くなってしまいました…^_^; (2021年1月26日 19時) (レス) id: 253e460f3e (このIDを非表示/違反報告)
かえる(プロフ) - いつもお話ありがとうです。特別情報ってなんだ？気になって眠れなーい (2021年1月23日 2時) (レス) id: f095ecfa37 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうの
| 作者ホームページ：https://ameblo.jp/kanayunho
作成日時：2021年1月8日 23時
