次の目的地…CM ページ24
♫
俺が勝手に連れてきて、
すっかりと着替えを済ませているのに、
この期に及んでまた、着替える気でいたのか？！
ただの試着で終わらせるつもりだったのか？！
びっくりなその思考に半ば呆れつつ、支払いを済ませた。
まぁ、こんな経験はしたことが無いんだろう…。
男っ気は全く無いからな。
…………ないよな？
「………………」
思わず、じっと顔を見た。
すると、あいつは
「なななななんですか？！チャンミンさん…！！」
どもりなから顔を真っ赤にする。
……うん。ないな。
なんとなくホッとして
「じゃあ、行くぞ」
キャリーを手に、店を出た。
「はっ、はい！」
ヒールなんて履いたことがないだろう、あいつの歩調に合わせて歩みを進める。
背後から聞こえる、
いつもはすることがないようなヒールの踵が床を蹴る音が心地よい。
駐車場について、今度こそと助手席のドアを開けてエスコートをしようと思ったのに
こいつはいそいそと後部座席のドアを開けて乗り込んでいく。
「……あのなぁ……」
「ぜ、、絶対、隣は無理ですからね！！」
そう言って、早々にドアを閉めた。
「…まったく、頑固というか……真面目というか…」
軽くため息をつき、ひとりごちて、
俺は諦めてドアを閉め、運転席へと向かう。
緩んでしまった頬を軽く叩き、気を引き締める。
エンジンをかけ、
ルームミラーで後ろを見ると
真剣な表情で、
長い総レースのオーバースカートを汚さないように一生懸命手繰り寄せている様子が見える。
頬が少し上気していて
気持ちが上向きなのが見て取れて
着替えさせたことは間違いなかった、と安心した。
「チャ、チャンミンさん！ど、どこへ行くんですか？」
いきなり顔を上げて俺に向かうから
俺は思わず慌てて瞳を逸らす。
「…な、内緒」
「か、軽くヒントだけでも…！」
「…ヒントを出したら見当つくのか…？」
素朴な疑問だ。
すると、あいつは一瞬目を丸くして、
次の瞬間に眉を八の字にする。
「……いえ、愚問でした…」
へへっ、と照れ隠しに笑う。
いつもと同じ、そんな姿ですら
いつもとは違うスタイルのせいで
ドキリ、と心臓が鳴った。
♫
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ゆうの(プロフ) - Kaoru26さん» ありがとうございます(*^^*) ようやく、告白(？)出来ましたね〜。さて、チャンミンはどう出るでしょうか！！ (2021年3月3日 13時) (
レス) id: 253e460f3e (このIDを非表示/違反報告)
Kaoru26(プロフ) - ゆうのさんいつもいつもお話を､ありがとうございます！お話の展開が楽しくなって来ましたね！もう毎回☆×10を､つけたいです♪ (2021年2月28日 17時) (レス) id: 6233d11971 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - かえるさん» 更新に時間がかかって、ものすごくもったいぶった感が強くなってしまいました…^_^; (2021年1月26日 19時) (レス) id: 253e460f3e (このIDを非表示/違反報告)
かえる(プロフ) - いつもお話ありがとうです。特別情報ってなんだ？気になって眠れなーい (2021年1月23日 2時) (レス) id: f095ecfa37 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうの
| 作者ホームページ：https://ameblo.jp/kanayunho
作成日時：2021年1月8日 23時
