年下の恋人 8 (ページ41)

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弟くんサプライズ6 ページ41

★★★

結局、オーソドックスなオックスフォードシャツに、チャコールグレーのスラックスで落ち着いた。

普段着でも、ちょっとかしこまってもいけるタイプ。

細身のシルエットは、細身のチャミくんに無理なくフィットしていてとてもカッコいい。

「スタイルが良いので、シンプルなものがお似合いですね」

男性の言葉に

「本当ですねぇ。
シンプルさが素材の良さを引き立ててますよねぇ」

隣で納得しながらコクコクと頷いた。

鏡を見ながら少々困惑の表情を浮かべるチャミくんに

「チャミくん！凄く似合ってるよ！」

声をかけると

「…でもヌナ…」

どうにも納得がいかない様子。

「ユノくんに頼まれてるからね！キャンセルは無しだよ？
これで良いね？」

「………はぁ…」

畳み掛けるようにそう言って、無理矢理納得させる。

「では、このままこのスタイルでいきますので、着ていた服をまとめていただけますか？」

「かしこまりました」

荷物を受け取るまでの間に、ユノくんにラインを入れる。

《お着替え終了！》

すると、ユノくんからも間を空けず既読になって返事が来た。

《ご苦労様！
こっちの準備も完了！！予定通りお願いします！》

ユノくんの方も順調に進んだんだね！
良かった良かった！

最終ステージの準備も完了！

チャミくんの驚く顔を見るのが楽しみだなぁ。

ワクワクしながら、ショップを後にした。

「……本当に良いんですか、こんなにしてもらって…」

チャミくんが大きなショップの紙袋を胸元で抱えるように歩く。

「ご褒美だって」

「え？」

「毎日一生懸命勉強してるチャミくんに、ご褒美をあげたいんだって、お兄ちゃん」

計画を立てる間中、幸せそうだったユノくんを思い出す。

「そんな…
毎月ご飯だってたっぷり奢って貰ってるのに…」

「ふふっ、それはご褒美には入らないんだってよ？」

「え？」

「ユノくんは、〝僕がチャンミンに会いたくて、ご飯に付き合ってもらってるんだ〟って言ってた。

会社の人との付き合いも楽しそうだけど、昔からの付き合いのあるチャミくんと会うのも楽しくて仕方ないんだよ。

だから、あれはご褒美じゃなくて、付き合ってくれてるお礼なんだって！」

私の言葉に

チャミくんは照れて少し困ったような表情で俯いた。

★★★