年下の恋人 8 (ページ32)

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バレンタイン17 ページ32

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デザートプレートを食べ終えて、帰宅の準備に入る。

「あ、あれ？支払いは…」

ユノくんが、デーブルの上に伝票がないからキョロキョロと周りを見渡す。

「済んでるので大丈夫です！」

昨日のうちにお願いして、伝票はレジで預かってもらうように伝えておいた。

そうでもしないとあっという間にユノくんが払っちゃうから。

セーターを持ってきてくれたタイミングでカードを渡して支払いを済ませてある。

「今日はバレンタインなので、私に任せてください」

そう言って笑ってみせた。

「…ありがとうございます！じゃあ、お言葉に甘えて…！」

ユノくんも、そう言って笑ってくれるから嬉しい。

「…なんか…コートで隠れちゃうの勿体無いなぁ…せっかくのAさんお手製のセーターなのに。

コートの上からセーター着たいくらいですね！」

「……それは…どうだろう」

苦笑いの私。

「ありがとうございました！」

店を出る時、いつもの店員さんがドアで待っていてくれて、そして、預けていた車のキーを返してもらった。

「ミッションクリア、です」

そう言ってもらって、

「ありがとうございます！」

嬉しくて笑顔になる。

「ん？なに？」

頭上のユノくんが興味深けに聞いてくるけど、
これはサプライズの一つだから今は言えない。

車のキーを受け取る私を見て

「…ここってそんなシステムでしたっけ？車のキー…」

なんとなくブツブツ言っているのを一切構わず私は進む。

そしてさっさと乗り込んだ。
ユノくんがドアを開けてくれる余裕もないくらいに。

「ああっ！エスコートしようと思ったのに～～」

と、悔しそうな声が聞こえてくる。

遅れて助手席に乗り込もうと、ユノくんがドアを開ける。

「………あれ？」

素知らぬ顔でエンジンをかける私。

「………さっきまで僕が乗っていた席……ですよね」

ユノくんが丸い目で助手席に載ってる物体を見つめた。

大きなラッピングバッグが、助手席に鎮座しているのだ。

「そうですよ？そしてそれはユノくんのものです」

「え？僕の？」

目が丸いまま、そのラッピングバッグを手にするユノくんは

「う、わっ！なんかすごく重いんですけど…！」

その重さに驚きながら膝に抱くように車に乗り込んだ。

「開けて良いですか？」

ラッピングバッグを興味深げに眺めるユノくん。

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