年下の恋人 8 (ページ18)

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バレンタイン3 ページ18

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あの夏の海水浴のように

デートでも色んなことを全力で楽しもうとするユノくんと一緒にいると

私も色んなことが経験できて、本当に楽しくて仕方ない。

今は皆が多忙で全然できていない週末バドだって

今までの彼氏だったら、気を使って全力で向かう事は出来なかったけど

ユノくんは

私に敵わない部分も全部受け入れて、

認めてくれて、

その上で改めて全力で向かってきてくれるから私も全力で立ち向かえる。

そうする事でユノくんもどんどん上手くなって、

そして私自身の力にもなっていくんだ。

ユノくんといると

もっともっと、自分のできることが増えていく気がする。

そしてそれが楽しくて仕方ない。

やった事もないような事も、やってみようと思える。

ユノくんといると、自分が変わっていくのを感じる。

それは

とても嬉しい変化なんだ。

毎日が楽しくて

毎日が刺激的で

毎日が穏やかで

毎日が幸せ。

「どうかした？」

ユノくんを見上げた私に

ユノくんが優しく応えてくれるから

その笑顔に嬉しさが込み上げる。

「…楽しみだね！今日はとてもお天気も良いし！」

幸せを噛み締めながら

私がそう言って笑うと

「…本当ですね！

Aさんの上達も早いから、今日は上級者コースでいきますか～～」

そんなことを言いながら、私のバッグも持って席を立ち、相変わらず私に手を差し伸べてくれる。

「えっ！上級者は無理だからね！」

そんな言葉を返しながら、私も真っ直ぐ手を握る。

そのままエスコートされてバスを降り、

ボードを受け取り、ゲレンデを目指す。

ずっとスキーだった私も、今シーズンからユノくんに誘われてボードを始めた。

ユノくんが教えるのが上手で、そこそこに滑ることができるようになってきている。

ユノくんに誘われなかったら

きっとまだボードはやっていない。

自分が好きだから、とユノくんは無理強いをしないで

「スキーとボード、どっちもやりましょう？」

そう言って誘ってくれたから、私は一歩踏み出せたんだ。

いや、

分かってる。

ユノくんが「絶対ボードやりましょう！」と言う人ではないことを。

自分の意見を、

自分の趣味を一方的に押し付ける人ではないことを。

そして実際始めてみたら、確かに楽しくて。

スキーは上級者コースでも困らないくらいに滑れるから、

今はとにかくボードが上手くなりたくてボードばかり。

「楽しんでもらえて嬉しいなぁ」

と、ユノくんは笑っていた。

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