本読み ページ21
☆☆☆
おとなしくご飯だけを食べさせてあげたかったけど
なんせ、初の映画出演。
特別枠の5人だけど、
やっぱりこれも大切な仕事だ。
いきなりの本読みの前に少し様子を見たい、と言う監督が
優希さんを巻き込んでこの食事会を準備してくれた。
波に乗ってきている皆だから、
ここはなんとか頑張って貰いたい、と私も思う。
5人はいそいそと台本を取り出した。
そこからは、
和田くんは和田くんの役を、
私も私の役を、
そして、それ以外を全て優希さんがこなしてくれたんだけど
女性はもちろん、男性役も、おばあさん役も、おじさん役もこなし、さすがの演技力に私は鳥肌が立った。
細かい言い回しや強弱を
監督が細かく指示を出して、
皆はそれを必死に台本に書き込む。
「えっ！！メモ、日本語なの？！凄すぎる！」
優希さんが目を丸くして驚いていた。
韓国から来た韓国人の設定だから
発音については特に手直しが入らないのが5人にとっては救いだろう。
特に長い出番ではないけれど
監督のダメ出しは続く。
夜も更けて日が変わりそうな頃、
カンさんが迎えに来て弟たちは帰宅した。
「Aさんは？一緒に帰ろうよ。送るよ？！」
チャンミンにそう言って誘われたけど
片付けを手伝いたくて丁重にお断りを入れた。
「だいじょーぶ！Aさんは俺がちゃんと送るから！」
和田くんの言葉に
「…お願いします…」
チャンミンが少し頬を膨らませつつ、頭を下げた。
その様子に、優希さんが笑う。
気にかけてもらっている気持ちが嬉しくて
なんとかなだめたくて声をかけた。
「チャンミン、ありがとう！
落ち着いたらカレーつくるから、食べにおいでね？！」
私からのパワーワードに
「待ってます！！」
チャンミンだけではなく、
皆がガッツポーズを作りながら部屋を出て行った。
「愛されてるのねぇ〜Aちゃん！」
優希さんが満面の笑みでそう言ってくれるから
「はい！ありがたいですね」
私も笑顔で答える。
「さて、ではそんな大人気のAさんを、早々にしっかりとお送りしなくては！
僕も手伝いますから、さっさと片付けちゃいましょう！」
和田くんの掛け声に
遠慮する優希さんをなだめつつ、
皆で手早く片付けを開始した。
☆☆☆
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ゆうの(プロフ) - のこさん» ユーミン世代ではありますが、知らなかったっす！ (2020年7月31日 13時) (
レス) id: 253e460f3e (このIDを非表示/違反報告)
のこ(プロフ) - 廉さんの話が出るといつも星空のクライマーを思い出します… (2020年7月30日 21時) (レス) id: 72bf88ec29 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - かえるさん» いつもありがとうございます(*^^*) そろそろ、大波が来ますしね… (2020年4月18日 18時) (レス) id: 253e460f3e (このIDを非表示/違反報告)
かえる(プロフ) - 新章ありがとうです♪そっか〜こちらも動き始めますか♪どう動いて行くのか楽しみです (2020年4月16日 23時) (レス) id: f095ecfa37 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - のこさん» あちらが少し落ち着いたので、こちらも少しずつ……(￣ー￣) (2020年4月16日 14時) (レス) id: 253e460f3e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうの
| 作者ホームページ：https://ameblo.jp/kanayunho
作成日時：2020年4月16日 9時
