＊ 日常 ページ41
⁂
次の日
ご両親もお姉さんも揃っていると聞いて
私はお母さんと一緒にチャンミンの家に行った。
仏壇のチャンミンの写真を見上げ
その前にある小さくなってしまったチャンミンに触れる。
チャンミンの身体は
チャンミンの生前の意思により
可能なものは全て臓器提供されたと言う。
…チャンミンらしいね…
この世界のどこかに
チャンミンが生きている。
そう思うと
少しだけ心が軽くなった。
いつかどこかで生き続けるチャンミンに
私の歌を聞いてもらえる未来が来るかも知れない…。
おじさんやおばさん、お姉さんに
改めてこれまでの事を説明すると
皆、真っ赤な瞳で大粒の涙をこぼした。
「…とても…信じられないでしょうけど
たしかにチャンミンは…私のそばにいたんです！」
私の言葉に
お姉さんが
「‥信じるよ？Aちゃん」
そう言ってくれた。
「…実はね、
ちょっとわかってたの」
「…え？」
「実はね…時々ね、
物置からギターが無くなっていることがあったのよ…」
お姉さんの言葉に
その場の皆が驚いた。
「私ね、密かに物置にAちゃんのギターがあること、知ってたの。
そのギターがね、時々無くなってたのよ。
Aちゃんは入院中だし、
そしたら……チャンミンしかいないじゃない？」
お姉さんはそう言って笑う。
その瞳からは
ポロポロと涙がこぼれた。
「…まさかね、
Aちゃんとの約束を守ろうとしていたなんて…ね
チャンミンらしいというか…」
そう言って言葉を詰まらせた。
ああ、ここでも
チャンミンを感じることができた。
「…Aちゃんと一緒にいられて…
きっとチャンミンは幸せだったわね…」
おばさんと
「…そうだね。
そこまで想える彼女と出会えて…そして…
その彼女を守れたことは…
きっと…チャンミンの誇りだろうね……」
おじさんが、
優しい言葉をかけてくれる。
「…ありがとう…ございます…」
頭を下げるお母さんと私。
「私たちは
頑張って生きなければならないね。
短くも
一生懸命、真剣に生きたチャンミンに負けないように…」
涙を拭くおじさんの言葉に
顔を上げ
大きな窓から空を見上げた。
大丈夫。
�燹�A！��
瞳を閉じれば
いつでも私を呼ぶチャンミンの声が聞こえるから。
⁂ 2020/04/02 完
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ゆうの(プロフ) - まゆまゆさん» チャミソロを記念してのアップだったのに、結末がこんなんで申し訳ないなぁと思いつつ…。受け入れていただけているだけでもありがたい限りですm(_ _)m (2020年4月5日 16時) (
レス) id: 253e460f3e (このIDを非表示/違反報告)
まゆまゆ(プロフ) - きっとチャンミンも聴いてくれてるよね。うんうんって頷きながらニコッて笑ってくれてると思います。ステキなお話ありがとうございました。 (2020年4月5日 9時) (レス) id: ddaab80a3d (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - ともさん» 読んで下さり、ありがとうございます(*^^*) アンハッピーエンドで申し訳ないんですが、描きたいものは描けたかな、と思っています！ (2020年4月4日 20時) (レス) id: 253e460f3e (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - ゆうのさん！ありがとうございます。わぁー。チャンミンにも届いてるー。泣 素敵なお話をありがとうございます。 (2020年4月4日 10時) (レス) id: 8360f041ee (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - wakaさん» 歌わせてみたくなりました！(*^^*) (2020年4月4日 9時) (レス) id: 253e460f3e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうの
| 作者ホームページ：https://ameblo.jp/kanayunho
作成日時：2020年3月22日 18時
