溢れる涙 ページ35
♫
「なんでそんなにもわかりやすい嘘を信じますかね！
実際に歌も聞いてないのに声をかけられるなんて、怪しさ100%じゃないですか！」
ソファに座ったまま、チャンミンさんが背筋を伸ばし、上から私を見下ろす。
「…だ、だって…先生が近々東京から知り合いが来るから聞いてもらおうって…そう言ってくれてたから…」
「他の人には内緒だなんて、明らかにバレるのを心配してのことじゃないですか…！
まだまだ子供なのになんで大人に相談しないか！！」
チャンミンさんが真剣に心配してくれているのは分かる。
「だ、だって、お母さんは私の夢を応援してくれてて、密かにデビューとかできる実力つけて驚かせたいって思ったんだもん…！」
「それが甘いって言ってるんです！
たしかにポッと出て成功する人間もいるかも知れませんけど、
あんたは超がつくくらい鈍いんだから！
時間がかかっても地道にやってく方がしっかり身につくから良いんですよ！」
ーだけどー
「に、鈍いってなんですかっ！
いくらトンペンだからって、いくらドSなチャンミンさんの言葉だって、あんまりです！！
に、鈍いのだって、
世間知らずなのだって、
自分が一番わかってます…！」
だめだ。
我慢してたのに涙が溢れてきた。
色々ショックな上に
チャミペンなのに、そのチャンミンさんからこの言われよう…。
「だ、だけど、ユノさんとチャンミンさんを見て、
自分も歌を歌いたい！って、
同じように歌で周りを幸せにしたい！って、そう思ったから…！」
涙声できちんと聞こえているのかも怪しいけど
声も限りに必死に叫んだ。
「…歌を…
歌いたい…って…！…」
泣き崩れる私の背中に
温かな温もりが触れた。
「…由乃ちゃんは悪くないよ？
悪いのは、由乃ちゃんを騙した男だ」
右側から
ユノさんの柔らかな声が響いた。
「…辛かったね。
どうしたら良いか、一緒に考えよう？
大丈夫、1人じゃないから。
皆がついてるから、心配しないで？」
左側からは玲子さんの優しい声が届く。
「…うっ………」
どうして良いかわからなくて。
貯めたお金は殆ど渡してしまったし。
家も無いし、仕事もないし、
どうしたら良いのか何も考えられなくて途方にくれてあの公園にいた。
そうしたら
そこにチャンミンさんが現れて
1番に声をかけてくれた。
…心配して…
♫
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ゆうの(プロフ) - ゆきさん» レスが遅れました〜！鼻血もののシチュエーションですよね！多分白目向いて気を失うと思います。自分なら (2018年5月25日 17時) (
レス) id: 58e1bcc9d5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - なんて羨ましいシチュエーションなんだ！ (2018年5月18日 7時) (レス) id: 0c3ca6793d (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - のこさん» とても廉さんがらみで男を見せていたユノとはギャップが……^_^; でも、どっちも私が思い描くユノなんですよねぇ。 (2018年4月10日 10時) (レス) id: 58e1bcc9d5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - take1011さん» コメントありがとうございます(*^^*) ヒロイン、全然穏やかな状況ではないんですけどね^_^; ようやく、あの公園で途方に暮れていた理由が判明します！ (2018年4月10日 10時) (レス) id: 58e1bcc9d5 (このIDを非表示/違反報告)
のこ(プロフ) - あな空の時よりもだいぶ幼児退行してるな…ユノ…可愛いけど (2018年4月10日 10時) (レス) id: 72bf88ec29 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうの
| 作者ホームページ：https://ameblo.jp/kanayunho
作成日時：2018年3月22日 9時
