＃03 恋愛初心者

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A「え、あの…」




YC「いちいち泣くな、みっともない」




A「み、みっともない！？」









ユチョンさんは突き放すように

私から離れるとそそくさと

カウンターに座り込みコーヒーを飲む









A「みっともないとか…相変わらず酷い奴…」




YN「Aちゃん…すごいね？」




A「…はい？」









いきなりそんな事を言われて

私は目を擦りながらユノさんを見た

ユノさんは目を輝かせながら

何やら感動しているようだった









YN「ユチョンがあんな女性に気を使うなんて初めて見たよ」




A「あれは気を使ってる訳じゃなくて単に遊んでるだけですよ？」




YN「え？あれはユチョンなりの優しさだよ？」




A「え、」




YC「ユノ、余計な事をそいつに言うなよ」




YN「はいはいww」









バツが悪そうに話すユチョンさん

ユノさんは嬉しそうにキッチンに戻る

あの、ユチョンさんが気を使う？

あれのどこが優しさ？

もしかして…このハンカチの事？









そんな事を考えながら

私は手に持つハンカチを見つめた









YC「何してんだよ」




A「…あ、いえ」









ユチョンさんに声を掛けられて

私はカウンター席に座った

ユチョンさんの隣は嫌なのに

何故か、そこまで嫌じゃなくて

きっと車に乗る事が増えたから

慣れてしまったんだろう…









A「慣れって怖い…」




YC「あ？なんか言ったか？」




A「いえ、別に…」




YC「ユノ、ご馳走様」




YN「あ、はーい」









そう言って立ち上がるユチョンさんは

いきなり私の腕を掴むと引っ張った









A「ちょっと！危ッ」









掴まれて引っ張られた反動で

椅子から立ち上がると

私の荷物を持って出入口まで歩き出す









A「ちょ、ちょっと！ユチョンさんどこ行く気ですか？」




YC「は？帰るんだよ」









せっかくユノさんと久し振りに会ったんだから

色々話しがしたいのに！！！

なんで邪魔すんだ！！！泣









A「わ、私はまだここにいます！」




YC「ダメ付いて来い」




A「ちょっと離して下さいよ！！」









抵抗する私はお構いなしに

歩き進めるユチョンさんの手を

そっと掴んだユノさん









ユノさんに気が付くと

パッと手を離したユチョンさん

ユノさんを見つめて何やら機嫌が悪そうだった




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