44 ページ44
・
ここがどこでどうやって帰れば良いのか
それがわかればユチョンさんの車から降りて
一目散に走って逃げるのになぁ〜
最悪な事に脚は怪我するし
ここはどこだかもわからないし
寧ろ周りは海で電車とかバスがあるのか？
それすらもわからない程に殺風景だった
YC「確かにお前の良い所を他の奴がわかって。俺だけわからないのは癪(しゃく)に触る」
A「自分勝手ですね…」
YC「だけど…」
ユチョンさんはタバコの火を消すと
徐にシートから身を乗り出して
私の顎をグッと掴むと
鼻と鼻がぶつかる距離まで近寄った
私は後ろに仰け反ったけれど
ドアに阻(はば)まれて
これ以上は後ろに下がれなかった
YC「俺にしか見せない姿もあるよな？」
A「な、何の事、ですか…？」
YC「…そうやって焦る姿とか、」
ゆっくりユチョンさんは
私の顎をグッと横に向けると
自然と顔は横を向いた
するとユチョンさんは
徐に私の首筋に顔を埋める
A「…ッ！？」
普段触られないような所に
ユチョンさんの柔らかい唇が触れると
全身に電気が流れたかのように
私の体はビクッと大きく反応した
A「ちょ、ヤダッ…」
ユチョンさんの両肩に手を置いて
グッと押し返すけれど
全然、微動だにしなくて
タバコの香りとユチョンさんの香水の
爽やかな香りが同時に鼻を竦(すく)めた
YC「お前、経験ない割には…反応良いよな？」
A「は、反応ッ！？///」
首筋から少し顔を上げると
そんな事を言われて
私は顔から火が出そうだった
ユチョンさんが言葉を発する度に
首筋に生暖かい吐息がかかる
何だかそれだけでも変な気分になって
私は何度もユチョンさんの肩を押した
YC「…」
A「は、離れ、て…下さい…」
YC「この先を知りたいと思わないの？」
ユチョンさんはゆっくり離れると
私の頬に手を添えながら
急に甘えたような言い方で話しかける
A「さ、先って…///」
YC「知ってるくせに笑」
A「知りませんし！知りたくもないです！」
頬に添えられた手を払うと
拒まれたのに何故だか笑ってるユチョンさん
あぁ〜…もうあの余裕の笑みが腹立つッ！！！
私はいっぱいいっぱいだって言うのに！！
この人は何でこんな余裕ぶってるの！？
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 557人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「恋愛」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Nono(プロフ) - カズさん» 米ありがとうございます！マイネムから読んで頂いてるそうで嬉しいです！他にもバンタンの小説も書いてるので良かったら読んで見て下さい^^ (2016年10月28日 13時) (
レス) id: b0c038c85f (このIDを非表示/違反報告)
カズ(プロフ) - MYNAMEの小説の時から読ませてもらってます^^ 東方のお話も楽しすぎて、お世話になってます！ (2016年10月28日 0時) (レス) id: 732b39cec4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Nono
| 作成日時：2016年8月29日 23時
