GOING SVT 2 (ページ16)

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「あー、…ええと…」

公演も終りに近づいた。端から一人一人コメントを言って、自分の番が終わったら大きなスクリーンを眺めた。そこに映るノエルはニコニコしながらも何も言えず吃っている。客席のあちこちからノエルを呼ぶ声がして、ノエルの反対側に座るミンギュに肩を組まれた途端笑みを浮かべていたその目が潤んでぽろぽろと溢れた。先に泣くのはソクミナかと思ってたけど、泣いたのはノエルだった。あちこちから聞こえるノエルを呼ぶ声にニコニコしながらゆっくりと話しだす。

「今日は、パフォーマンスチームのステージでした。皆さんが楽しんで頂けていたら嬉しいです。…またすぐに会えるように一生懸命頑張りたいと思います。本当に楽しかったです。ありがとうございました」

少し離れていたところからこちらに来たホシヒョンが後ろからノエルのキャップをとって髪をくしゃくしゃに撫で散らかして満足そうに戻って行った。ノエルはキャップを目深く被り直すと一度鼻をすすってからカメラへと手を振った。ああ、ジスヒョンのコーラは俺の元には来ないみたいだ。

MG「なーに泣いてんの？」

「うるっせぇ」

MG「折角慰めてやってんのに～」

「頼んでねーし！」

MG「あらやだっ反抗的～でも泣いてるから怖くな～い」

「…ジスヒョン」

JS「はいはい。コーラね。あとで買おうね。それ涙？鼻水？とりあえず拭いて」

…感極まって案の定泣いてしまった。ペンの前で泣いてしまった事、ヒョン達にも弟達にも茶化されて恥ずかしかったけど、ホシヒョンは隣で肩を組んでくれた。別に良いじゃんか！俺たち頑張ったもんな！って細い目を更に細くさせて笑った顔を見たら、作業中を思い出してまた涙腺が緩んだ。