【SVT】make a good living. (ページ22)

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肌寒くて目が覚めた。背中側に風が通ってる気がして、体を縮こめようとしても彼女が邪魔をして動けない。薄く目を開けてみたら目の前には頭が見えた。ミンギュのとこの毛布使えって言っただろうが。

「…Aちゃん。」

「、んん…」

少し揺すってみたら、眉間に皺を寄せて俺の胸元に更に寄り擦ってくる。その顔したいの俺なんだけど。彼女に毛布を取られて出てるであろう俺の背中は寒いけど目の前の彼女は暖かくて、その彼女に掴まれたままの手は更に暖かい。動くのは物凄く怠いけどミンギュの所の毛布を取りに行こうと体を浮かせたら寝てると思ってた彼女の手に力が入って、更に背中に腕を回される。完全拘束。そんなのずるいだろ。

「行っちゃダメ、ジフナ…」

「、……はぁ」

ずるいだろうが。これは寒いからだ。全部こいつのせい。そう言い聞かせて、触れた素足を絡めた。といっても抱き枕みたいに脚を乗せて更に距離を詰める。そうやって少しだけ毛布を引っ張って取り返したら背中を通る風は無くなった。

「…おもい」

「うるさい。」

「なにそれ…」

「お前が悪いんだからな」

眉間に皺を寄せたまま胸の中から見上げてくる彼女を潰れるんじゃないかってくらいに抱き締めて、髪にキスを落とした。髪にキスの意味、知ってるか？…知らないだろうな。

「明日デートしよ」

「作業室のあと運動場」

「けち。」