【SVT】make a good living. (ページ20)

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これは、やってしまったかもしれない。…でも俺は悪くないと思う。迎えの連絡が来るかもってスマホ持ってたのに連絡は来なかったし、日付変わる頃に帰って来たし。何より、彼女は大分酔っているように見えた。俺言ったはずなんだけどな。帰る時連絡しろって。

珍しく靴を散らかして入ったAちゃんはふわふわした口調のまま俺を見るなりぎゅうと抱き着いて来て、リビングに居たミョンホを見つけてまた抱き着いて。遅かったね、なんて言われてて。その間の俺の言葉は彼女の耳を右から左に流れてる。…ハッキリ言って、気に食わない。

「おい、俺言ったよな？連絡しろって」

「したじゃん、連絡返ってこなかったもん」

「来てないから」

「わたしはしましたー」

「…大体な、遅いんだよ。明日休みだからってこんな時間まで」

「…もううるさいなぁ、しつこい」

「ちょ、こらまだ話してんだろ」

そう言って部屋に戻って数十分。反抗期か。ドア越しに話しかけても応答はなくて、通り掛かったミョンホにも苦笑いをされて。どうしたもんかと溜め息を吐いたらポケットに入れてたスマホが震えた。画面を見るとドアの向こうの彼女の名前が表示されていた。

「…なに。」

「…連絡、間違えてミンギュにしてました」

「他に言う事は？」

「…ごめんなさい。」

「そういうのはドア開けてから言うんじゃないの？」

確かミンギュは今日、個人の仕事でスマホが見れないはず。電話の向こうなのかドアの向こうなのか、動く音がして扉が申し訳程度に開いた。こちらを見上げるAちゃんが小さな声が時間差で電話口からも聞こえた。そのまま押し入って後ろ手にドアを閉めて。この部屋久々に入ったかも。

どうしてやろうか。まずはたっぷりお灸をすえて、ぽっぽかハグか愛橋か。…うん、全部だな。