巡 ページ4
坂田side
センラさんから電話かかってきてスタッフさんと一緒に車に乗り込んだら美人な女子大生がいた。
くせ毛の黒髪が風にゆらゆら揺れて、小さい唇を見え隠れさせる。服装もチャラチャラしてなくてカーキのロングスカートにパーカーで地味だけど所々に見える女の子っぽさがいい。ぼんやりした感じの表情が無防備で可愛い。
東京の女の子も洗練された感じするけど派手なんだよなぁ。若い子でもメイクしてる子ばっかりだし。
話してみたら控えめで落ち着いてるし、でも所々焦ると子供みたいになる。
大学生じゃなくて高校生だったけど。
高校の時こんな彼女欲しかった。
まあ上手いこと言ってシュシュつけさせたけどセンラマンの視線がw。
セ「(さかたん何お前だけちゃっかり物渡しとるんや、アホどころか策士やろ)」
さ「(行動したもん勝ちに決まってるでしょこれは)」
視線で会話しているとAちゃんが髪を触って微笑んでいた。無表情と真顔がテンプレだと思ってたのに笑うと可愛いなぁ。
さ「Aちゃんもっかい笑って」
『へ？えっと、こうですか？』
にこ、と口の端を持ち上げるとセンラさんと同時に声を漏らした。
さ・セ「「……げ」」
あんまり可愛くなかった。
むしろ違和感が勝利している。
『笑うの得意じゃないんです。気持ち悪いですよねすみません』
さ「気持ち悪いわけないって」
セ「ちょっとびっくりしただけや……」
自然に笑った時はあんなに可愛かったのにこの差は何だ。
まあそれはいいとして。
美人さんなんだけどちょっとほっぺプルプルしてて丸顔だな。
おもちみたい。
ーーーーーーープニ。
『………へ？』
さ「あ………」
セ「さかたん何してん」
しまった。
思わず頬をつんとつついた人差し指を引っ込める。
テンパり過ぎてめちゃくちゃに謝る。
さ「ごめんな、ほんとごめん！特に意味はないから！あ、これセクハラか？まずい？ほんとごめんな」
Aちゃんは頬を染めてぶんぶん首を振った。
『平気ですけど、えっと……顔デカいので恥ずかしくて！』
セ「微妙に会話噛み合っとらんぞ、二人。
さかたん？何しとるん？ファンの子に手出したりしたらまずいやろ。間違っても深入りすんなよ」
センラさんに咎められてハッと思い出す。
そうだ。
少なくともこういう活動をしてる限り誰かを好きになるのも好きになられるのも喜ばしいことじゃない。
……………なんか寂しいなぁ。
さ「………うん。分かってる」
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丙 - ありがとうございます。頑張りますね！ (2019年6月17日 20時) (
レス) id: c1b6b5f4c6 (このIDを非表示/違反報告)
てろち - 夢主ちゃん羨ましいなぁ…更新頑張ってくださいΣd(ﾟ∀ﾟd) (2019年6月15日 23時) (レス) id: 999d763a4b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：丙 | 作成日時：2019年6月13日 20時
