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ご機嫌斜め ページ7

JUNEside
正直朝から気分は良くない。
Aは「YOURs」のメンバーのメイクをするのを楽しみにしてウキウキして携帯で彼らのパフォーマンスの動画を見てすらいた。
俺の動画見てるとこなんて一回も見たことないのに。

ただでさえ忙しくて最近2人の時間が取れなくて、苛立っているのにその姿を見て余計に腹が立った。

「じゃあYOURsさんの方に行ってきます!!」

いつもより楽しそうに笑ってる。
ファンなの?俺がいるのに?

楽屋がひとまとめになっていてYOURsのメンバーもAも見える。
にこにこ応対するAを見てやっぱり苛立つ。

衣装に着替えて楽屋に戻ってくると、AはYOURsのメンバーの誰かの肩にもたれて寝ていた。

JAY「あ。」

JUNE「………なに?」

JAY「ご機嫌斜めなようだね。」

JUNE「当たり前だろ。」

JAY「あれはちょっと無しだな…」

JUNE「…」

肩に寄りかかられてるYOURsのメンバーもAのほっぺをぷにぷにしてよろこんでいる。
本当にあいつは無防備にもほどがある。

RIKU「ダメですね、言ってきましょうか?」

JUNE「…….なにを?」

RIKU「天下のJUNE様がお怒りですよ、と。」

JUNE「そんな風に言ってもあいつは鈍感だから何が起こってるか何もわからないと思うけど?」

RIKU「おっしゃる通りですね、」

しばらく2人の姿を見て自然に出たため息に、やっぱり自分が嫉妬深いことを思い知らされる。

ユキ「JUNE、衣装もう一つの方も見てみたいから着てもらっていい?」

JUNE「あ、うん。」

ユキが2人から引き離してくれたことに今は感謝した。このままだと2人の元に足が向かいそうで。

ユキが衣装についてなにを話していたのかはほとんど覚えていない。入ってこなかった。

楽屋に再び戻るとAは起きていて、さっきまで肩に寄りかかっていた男と仲良さげに話していた。

JUNE「なぁ、RIKU。」

RIKU「はい?」

JUNE「あれどうしたらいい?」

RIKU「ほんとJUNEにこんな風に思わせるなんてとんだ女ですね。こんな人初めて見ました。」

JUNE「……」

RIKU「そのうち帰ってきますよ。もう少し様子見ましょう。」

JUNE「そうする。」

でもなかなかYOURsの元からは帰ってこなくて。
俺の機嫌だけがどんどん悪くなっていく。
なのにスタンバイの時間になってしまった。



スタッフ「スタンバイお願いしまーす!」



スタッフの声が響き、俺たち5人は舞台に向かった。
スッキリしない気持ちのままJUNEになる。

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設定タグ:芸能人 , 恋愛小説 , アイドル   
作品ジャンル:恋愛, オリジナル作品
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作者名:sleeping beauty | 作成日時:2018年6月14日 23時

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