49.裏話 ページ48
曲を作るって決めたのには、本当はちゃんときっかけがあった。
お前には、一生教えてらやないけど。
「私はもう逃げないよ。それしか生きる道がないのもあるけど、お父さんとお母さんに約束したから」
「……まあ、今日決めてとは言わないよ。でも、私の気持ちは全部伝えたから。弱いのを言い訳にするんじゃなくて、朔がやりたいかどうかで決めて？」
朔「………わかった。……また来る」
「うん！ また来て！」
Aが倒れて入院した。
急いで病院に行ったのに過労だし、色々話して結局押し負けてしまった気がする。
正直、あいつが言ってたことが正しいんだと思う。
弱いのを許せないのも、成長してないと思っているのは自分だけだってことに本当は気付いていた。
ただ、そこから進みたくない自分への言い訳にしていただけなんだ。
山守「あれ、朔君？！ 朔君だよね！！」
朔「山守さん……。お久しぶりです」
山守「いやあー、たった2年で大きくなったね！！ こんなにイケメンじゃ、女の子にもモテモテでしょ？」
朔「いや…同じクラスのやつは俳優とかモデルとかですから。俺なんて眼中に無いですよ」
山守「そうか、芸能科だもんね。色んな人いて楽しそうだ」
そういう山守さんだって結構カッコイイ人だと思うんだけどな……と考えつつ、久しぶりに話す兄貴分に安心感を覚えた。
山守「そうだ、これ」
朔「……？ なんですか、これ」
手渡されたのは、USBメモリ。
これだけじゃ、全く意味がわからない。
山守「社長…いや、先代社長達から預かってたんだ。いつ誰が偶然君に会えるか分からないから、3人でで持ってようって。……結局、僕からしか渡せなくなっちゃったけどね」
朔「そう、ですか。ありがとうございます、帰ったらすぐ見ます」
山守「うん。そうしてくれると嬉しいよ。もう帰るの？ 送ってこうか？」
朔「いえ、自転車なので。ありがとうございます。……それじゃ、また」
山守「うん！いつでも待ってるよ」
山守さんもあいつも、みんな同じ顔して笑うんだな。
きっと、秋冶さん達も同じ笑顔で見送ってくれるんだろうな…。
急に2人が亡くなったことを実感してきて、目頭が熱くなるのを何とか堪えながら寮に帰る。
今はすぐにこのUSBメモリの中身を開くのが最優先だ。
寮生に声をかけられるのも振り切り、デスクトップPCを起動してUSBを差し込む。
朔「これって……」
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津々里 捺貴(プロフ) - たかめいさん» ありがとうございますー！！頑張ります！！！！ (2020年4月2日 2時) (
レス) id: d056fe19a8 (このIDを非表示/違反報告)
たかめい(プロフ) - この作品とっても好きです！これからも更新頑張ってください！ (2020年4月2日 0時) (レス) id: 651a3f3b57 (このIDを非表示/違反報告)
津々里 捺貴(プロフ) - 気付いたら10000hit…ありがとうございます！更新まばらで申し訳ない！ (2020年3月19日 17時) (レス) id: d056fe19a8 (このIDを非表示/違反報告)
津々里 捺貴(プロフ) - 1000hitありがとうございます！ (2020年2月28日 1時) (レス) id: d056fe19a8 (このIDを非表示/違反報告)
津々里 捺貴(プロフ) - あまりにもアイナナでるの遅いですけど、出ますから！！！安心してのんびりお待ちいただければ！！！ (2020年2月21日 23時) (レス) id: d056fe19a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：津々里 捺貴 | 作成日時：2020年2月14日 3時
