38.久しぶり ページ37
朔「話はわかった。そうか、秋冶さん達が……」
学校であの鋭い眼光と深いため息を着いたあと、私たちは近くのファミレスに来た。
注文を済ませたあと、ゆっくり一つずつ説明していく。
やはり、うちの両親が亡くなったことにはとてもショックを受けていた。
小さい頃から事務所で遊んだり、数えきれないくらい家に来たことだってあった。
私があの時、アイドルを辞めなければ、こんなショックを受けさせることは無かったのかもしれない。
なんなら、二人が事故に遭うことだって無かったかもしれない。
今思ってしまえばキリがないことだが、やはりそう思わずにはいられない。
朔「お前が俯く必要はない。わかってるだろ。お前のことを責めるのはお前だけだ」
この幼馴染の前では、なんでも見透かされてしまうのだろう。
暗い顔をしていたつもりは無かったが、相変わらずよく見ている。
「……時間が経っても、相変わらず朔は優しいね。なんか安心した。…ありがとう」
朔「優しいとかじゃない。事実を言っただけだ」
「そういうところも相変わらずで」
朔「うるさい」
「あはは、ごめんごめん」
安心する。
まるで昔に戻ったみたいだ。
でも、それはこの件が絡んでいない雑談だから。
「今個人で音楽やってるんだってね。山守がびっくりしてたよ。あれだけ世間に認められたくてやってる訳じゃないーとか言ってたのに」
そう。
プリムラで音楽をやっていたときは、ただ私の後押しをする為に、プリムラの世界を作るためにやってくれていた。
自分のためでは一切ないのだ。
そんな朔が音楽活動を始めたというのは、今でも私と真奈香と山守は信じられないでいる。
朔「…クラスメイトが色々言ってくるから、何となく始めただけ。何か目的があるとか、そういう訳じゃない」
「色々って、例えば？」
朔「……音楽は音を楽しむものなのに、個人で完結させたら勿体無いだとか。お金が入れば新しくいい機材揃えられるとかなんとか」
「へえ。頭いい友達だね。まあそれで実際人気になって、私も朔のこと見つけられたし感謝しないとね。その友達には」
朔「そうだな」
そんなに良い友達がいるようになるなんて…。
人見知りをして私の後ろに隠れていた頃の朔はもういない。
私も変わったように、朔も変わったのだ。
それなら、きっと私の今の考えも受け入れてくれる。
すぐにはむりでも、きっといつか。
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津々里 捺貴(プロフ) - たかめいさん» ありがとうございますー！！頑張ります！！！！ (2020年4月2日 2時) (
レス) id: d056fe19a8 (このIDを非表示/違反報告)
たかめい(プロフ) - この作品とっても好きです！これからも更新頑張ってください！ (2020年4月2日 0時) (レス) id: 651a3f3b57 (このIDを非表示/違反報告)
津々里 捺貴(プロフ) - 気付いたら10000hit…ありがとうございます！更新まばらで申し訳ない！ (2020年3月19日 17時) (レス) id: d056fe19a8 (このIDを非表示/違反報告)
津々里 捺貴(プロフ) - 1000hitありがとうございます！ (2020年2月28日 1時) (レス) id: d056fe19a8 (このIDを非表示/違反報告)
津々里 捺貴(プロフ) - あまりにもアイナナでるの遅いですけど、出ますから！！！安心してのんびりお待ちいただければ！！！ (2020年2月21日 23時) (レス) id: d056fe19a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：津々里 捺貴 | 作成日時：2020年2月14日 3時
