27.もう一人の親代わり ページ27
真奈香「やっぱり2年見ないと景観も変わってたわね。ほら、あの2本奥の通りにあったとことか」
「あれはね、最近流行りのタピオカ専門店だよ」
真奈香「まーーた日本の高校生は面白いもの流行らせるわね。山守、あとで買ってきて」
山守「お、お任せ下さい！！ 一応、事務所に真奈香さんの好きなわらび餅、用意してありますから、それと一緒にでも…」
真奈香「あら、少し見ない間にあなたも成長したのね。どうもありがとう。遠慮なくいただきます」
「真奈香さん、相変わらず山守に厳しいね…」
真奈香「厳しいんじゃなくて、可愛がってるの！ だって私のことをこんなに怯えた目で見るの、山守くらいよ？ 面白いじゃない」
山守「…嬉しくない………」
「確かに面白いけど…いじめ過ぎないでね。これでも今は副社長も兼ねてるんだから」
車の中で、一通りのことは話した。
事務所の経営状態のこと。タレントの売れ行きのこと。社長を継いだこと。…アイドルをやること。
真奈香さんは、意外にすんなりと受け入れてくれた。
なにか言いたそうだったけれど、いいんじゃない。あなたが決めたことなら。と背中を押してくれた。
家に着いてからは、お父さんとお母さんの仏壇にさっき買った花や、ドイツ土産をあげ、線香を焚いた。
真奈香さんはしばらく手を合わせていた。
何を話しているのか皆目検討もつかないが、横顔から笑顔が見えたので、きっと昔話や世間話をしてくれたんだと思う。
真奈香「それで？ ラビチャで言ってた頼み事ってのはなに？ まあ、大体予想はついてるけど」
「ですよねー……。まあ、さっき話した通り、またアイドルとして活動しようと思ってるんだけどね……。この前、久しぶりにプリムラの曲やってみたら…その…」
真奈香「またあのムカデが泳ぐみたいな足に戻ってたワケね」
「ムカデって…まあ否定できないけど……」
真奈香「やっぱりね。そして、私にまたレッスンしてほしいと。そういうことでしょ？」
「はい……。」
真奈香さんは、またいつもの厳しいけれど真っ直ぐな瞳でこちらを見る。
数年前まで、この瞳と私は毎日対峙していたのかと思うと、なんだか急に自分がすごい人だったかのように錯覚してしまう。
「お願いします！！ あんな風に辞めてしまったのことは、ファンにも真奈香さんにも悪いなと思うの」
「だからこそ、私はもう一度ステージに立って、応援してくれてた人にお礼と謝罪をしたいの。私自身として。」
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津々里 捺貴(プロフ) - たかめいさん» ありがとうございますー！！頑張ります！！！！ (2020年4月2日 2時) (
レス) id: d056fe19a8 (このIDを非表示/違反報告)
たかめい(プロフ) - この作品とっても好きです！これからも更新頑張ってください！ (2020年4月2日 0時) (レス) id: 651a3f3b57 (このIDを非表示/違反報告)
津々里 捺貴(プロフ) - 気付いたら10000hit…ありがとうございます！更新まばらで申し訳ない！ (2020年3月19日 17時) (レス) id: d056fe19a8 (このIDを非表示/違反報告)
津々里 捺貴(プロフ) - 1000hitありがとうございます！ (2020年2月28日 1時) (レス) id: d056fe19a8 (このIDを非表示/違反報告)
津々里 捺貴(プロフ) - あまりにもアイナナでるの遅いですけど、出ますから！！！安心してのんびりお待ちいただければ！！！ (2020年2月21日 23時) (レス) id: d056fe19a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：津々里 捺貴 | 作成日時：2020年2月14日 3時
