20.契約 ページ20
八乙女「売れるためにアイドルになって、売れたらサヨナラ。それでお前のファンになる人は幸せになるのか？」
八乙女「両親だけじゃなく、お前に関わった人も幸せにしないのか」
「それは………」
盲点だった。
しかもそれを八乙女社長に言われるなんて思っても見なかった。
この計画は、私の人気が出ないと成功しない。
確かに私がもし急にアイドルを辞めて、傷付く人がいたら。それは嫌だ。
でも、私の賞味期限はきっと短い。
人気が落ちて、売れなくなってきて、新しい世代が私のことを昔の人として覚える時がくる。
「ゼロのように、傷付く人を見るのは嫌です。でも、そうならないように考えるのは今じゃなくてもいいはずです。今はそうなるしかない選択しかないのでなるだけですから。その後のことはまたその時の状況をみて考えます」
八乙女「……お前が思っている以上に、今のアイドル業界はアイドル本人にもファンにも厳しいぞ」
「覚悟はできています」
八乙女「………いいだろう。お前以外のタレント全員、先程提示した条件を満たした時、うちの事務所と所属契約を結ぶ。ただし、その時そのタレントが芸能活動を続ける意思がある場合に限る。 これでいいな？」
「はい。間違いありません」
八乙女「正式な書面での契約は後日書類を準備してそちらに持っていかせる」
「わかりました。よろしくお願い致します」
こうして、無事に目標を達成するための第1歩を踏み出した。
八乙女社長は最初から最後まで怖いけれど、根っからの悪者ではなさそうな気がする。
八乙女「そういえば、今度TRIGGERの歌番組収録がある。勉強しに来るといい。社長としてもアイドルとしても、な」
「TRIGGERの………ありがとうございます。勉強させていただきます」
詳細を書いたメモ用紙を渡される。
…平日なら学校あるんだけどな……まあ午後早退してならなんとか行けるので、山守に送迎してもらおう。
そんなことを考えている間に、八乙女社長は会計を済ませてしまった。
対等な立場として対峙したかったので自分の分は払おうと思っていたのだが、就任祝いだとか言って奢ってもらってしまった。
絶対次は私が奢ろう…
この人に借りは作りたくない。
後日、八乙女事務所から契約書が届いた。
タレント全員の名前と、一人一人の事務所契約の条件、そして本人の希望によるものとすること。
その中には、私の名前もあった。
山守と確認をし、判を押した。
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津々里 捺貴(プロフ) - たかめいさん» ありがとうございますー！！頑張ります！！！！ (2020年4月2日 2時) (
レス) id: d056fe19a8 (このIDを非表示/違反報告)
たかめい(プロフ) - この作品とっても好きです！これからも更新頑張ってください！ (2020年4月2日 0時) (レス) id: 651a3f3b57 (このIDを非表示/違反報告)
津々里 捺貴(プロフ) - 気付いたら10000hit…ありがとうございます！更新まばらで申し訳ない！ (2020年3月19日 17時) (レス) id: d056fe19a8 (このIDを非表示/違反報告)
津々里 捺貴(プロフ) - 1000hitありがとうございます！ (2020年2月28日 1時) (レス) id: d056fe19a8 (このIDを非表示/違反報告)
津々里 捺貴(プロフ) - あまりにもアイナナでるの遅いですけど、出ますから！！！安心してのんびりお待ちいただければ！！！ (2020年2月21日 23時) (レス) id: d056fe19a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：津々里 捺貴 | 作成日時：2020年2月14日 3時
