三十四、横顔 ページ35
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その後も智はずっと手を繋いでいてくれた。
動物園を周り切り、気づけば時間も午後5時。
空が橙色と紫色を織り交ぜて、綺麗な色に染まっていた。
そんな景色を見て、観覧車に乗ろうという話になり、乗り場に向かった。
観覧車に乗り込み、自然と繋いでいた手がするりと離れる。
それを少し惜しみながらも言葉にはせずに、お互い向かい合うように座った。
「あっという間やったな。」
智が夕日に目を細めながら呟く。
その姿が眩しくて、綺麗で、目が離せなくなる。
「智。」
名前を呼ぶと「ん?」と優しい声が返ってきて、智がこちらに微笑みを向ける。
「ありがとう。楽しかった。」
そう伝えると彼ははにかんで、照れくさそうに「こちらこそ」と言った。
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つづり(プロフ) - Moco.さん» コメントありがとうございます。初めていただいたコメントということもあり、とても嬉しかったです。ご期待に添える展開になるかはわかりませんが、精一杯頑張ります。元気をいただきました。ありがとうございます! (2018年6月7日 1時) (レス) id: 2b8a9cbc91 (このIDを非表示/違反報告)
Moco.(プロフ) - お話の世界に引き込まれて30頁一気に読んでしまいました。今後の展開がとても楽しみです!応援しています! (2018年6月6日 11時) (レス) id: a529d7a9bc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:つづり | 作成日時:2018年3月21日 3時