二十五、拠り所 ページ26
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「なあ、A。」
帰り道、望が突然足を止める。
「連絡先教えて?」
思い出したように彼が言う。
「いいけど。返事はあんまり返さないかもよ。」
「えー。返してやー。」
ブツブツ言いながらも望は私の連絡先を登録する。
終わったと思ったら望がまっすぐ私を見る。
「なんかあったら連絡して。何もなくてもええけど。なんかあった時はすぐ迎えに行ったる。」
そう言うと、くるっと前を向いて再び歩き出してしまった。
別れる際に「土日連絡するから返してな」と念をおされた。
明日は学校がない。
父と母は明日はどうするのだろう。
私はどこにいたらいいのだろう。
今日の望の番号と、昨日の神山さんの番号、二つ入った携帯電話をボーッと眺めてそんなことを思った。
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つづり(プロフ) - Moco.さん» コメントありがとうございます。初めていただいたコメントということもあり、とても嬉しかったです。ご期待に添える展開になるかはわかりませんが、精一杯頑張ります。元気をいただきました。ありがとうございます! (2018年6月7日 1時) (レス) id: 2b8a9cbc91 (このIDを非表示/違反報告)
Moco.(プロフ) - お話の世界に引き込まれて30頁一気に読んでしまいました。今後の展開がとても楽しみです!応援しています! (2018年6月6日 11時) (レス) id: a529d7a9bc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:つづり | 作成日時:2018年3月21日 3時