治くんはヤンデレを通り越してやべぇやつだった件 《太宰治》

私と素敵帽子さん ページ21

『あの！助けてくれてありがとうございました！』




「別に助けたつもりなんざねぇよ、なんつーか…たまたま通りかかっただけだ」





『それでも私にとってはあなたが助けてくれた事に変わりはないよ！あと、凄く強いんだね！？超カッコ良かった！！』





「！…………ま､まァな！こんな奴ら屁でもねぇぜ！」




プイッと顔を背けて言った彼だけど、これはもしや照れてますね？





『もしかして照れてる？』





「はァ！？ンなわけあるか！勘違いすンな！」





『………ふ〜ん…？』




「その反応信じてねェだろ！」





絶対照れてたよね





あとさっきまで薄暗くて全部見えてなかったんだけど、



なかなか良いビジュアルをしてる




身長はまぁ…うん、治くんと正反対だけど顔は良い





綺麗なオレンジ(?)髪で黒帽子もなかなか似合ってる！






「おい、そンなに見るンじゃねェ」





『あっ、ごめんなさい。』




ついついガン見しちゃった






「まァいい。______________じゃァな」





彼は私に背を向けて立ち去ろうとした





あっ





『素敵帽子さん！ちょっとまって！』




私は急いで彼を呼び止めた





「(素敵帽子……)なんだよ」




さすがに何かお礼したい！



だってこの人のおかげで助かったわけだし





『助けてくれたお礼をさせて！』





「いらねェよ。そもそも助けたつもりなんざねェって言っただろ、、わかったらさっさと帰んな」




次こそこの場から立ち去ろうとしたので



ガシッ




と彼の服を掴んでとめた






『いいから！私の気が済まないから何かお礼させて！お願いします！』







「そんなお願い初めて聞いたわ！あと若干ヤケクソじゃねェか！」




あなたが素直にお礼されてくれないからだよ





『私にできることならなんでもするからさ！何かない？あるでしょ？あるよな？言え！』





「必死すぎンだろ！ンな脅迫聞いたことねぇわ！」





『へぇ、良いツッコミするじゃん！』





「感心してンじゃねぇよ！あと妙に上からだなおい」





この人なかなかやりよる！




ここまでツッコミできるなんてっ…




きっとツッコミ気質なんだね！




なんか国木田さんみたい、あははは(笑)






『で、何が良い？』





あまりの私のしつこさに呆れた顔をされた








「なんでもねェ……………、じゃあ_____________」

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