治くんはヤンデレを通り越してやべぇやつだった件 《太宰治》

私と大ピンチ ページ19

『本当は行きたいんですけど、異性と2人っきりはちょっと…』




なんせこの間なっちゃんの件で怒られたし、異性関係は気をつけなきゃヤバい




「ですよね…！いきなり誘っちゃってすいません！じゃあお仕事頑張ってください！」





それだけ言って黒崎さんは去っていった






黒崎さんは配送業者の人で、うちの職場に荷物を届けてくれてる内に話すようになった



特にここ数ヶ月は良くこうして会うし、しかも彼は私と同い年らしいし親近感が湧くんだよねぇ



まぁまさか食事に誘われるとは思ってなかったけど




あ、やば！職務に戻らないと！






私は急いで来た道を戻った










￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣






『お疲れ様でした〜』





時刻は19時



今日も残業になってしまった




携帯を見るとメールが数件、着信が5回きていた



もちろん送り主は治くん





同棲したら前みたいにメールや着信の回数が減ると思ったのに、あまり減っていない




ちなみに仕事終わったら連絡するようにって言われている


あと帰る時も連絡するようにって……





そんなもん盗聴してるんだからわかるでしょうが！




とは言えず、とりあえず了承しておいた




だって反抗したらヤンデレ化するんだもん







という事で、今仕事終わって今から帰る事をメールで送っておく













19時を過ぎていることもある外は暗い



しかしお店や人の数、灯りが多いからきらびやかだ








少し歩くと人の数が少ない道に入る



角を曲がろうとしたその時




〔ドンッｯ！〕




『っ…ぃたｯ』




ちょうど曲がったところで人とぶつかってしまった





「おいおいどこみて歩いてんだ」



「ちゃんと前みて歩けや！」




目の前には不良みたいな柄の悪い人たち




『すみません…』




って、なんで私だけが悪いみたいに言うんだよ！




あんたたちも謝れや！






なーーんて言える度胸は残念ながらない








「……おい、こいつ昨日俺らの邪魔した女じゃね？」





『えっ？』




何を言い出すんだこのヤンキー野郎！




「ほら昨日、俺らが絡んだ奴から金巻き上げようとした時に警察が来たとか言ってきた女いただろ」





『あ………』




え、ウソでしょ？昨日のカツアゲ軍団はこいつら！？




まじで…？(汗)




「そーいや居たな、けどこの女なのか？」



「お前よく覚えてんな」




まてまてまて、これはやばいぞ

私と救世主→←私と不穏な人

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す