俺のケンカ ページ5
ドルトン達は、唯一残されていた城へ昇るロープウェイを使って、城へと急いでいた。
ロープウェイの中には、重傷を負ったドルトン、ゾロ、ウソップ、ビビ、そしてドルトンを放ってはおけない街の人達が乗り込んだ。
ドルトンは思い出していた。
ドクターヒルルクが命を賭けてこの国を救おうとした、あの日の事を。
一人の少女が、国の為にその身を犠牲にした、あの世界会議の日の事を。
ワポルに反抗した事で、完膚なきまでに叩きのめされ、牢獄の中で受けた虐待の日々を。
そこにあるのは、王という地位にふんぞり返り、国民を好き放題に虐げる独裁者だった。王が国民を見放せば、国民は王を見限るものなのだ。
「何が地位だ！！何が王だ！！！！！必ずこの国を終わらせてやる！！歴史が何だ！！国の統制が何だ！！国に”心”を望んで何が悪い！！！！」
国を思うがこそ、命を賭けて国を滅ぼす。その姿にビビはハッとして息を呑みドルトンから目を逸らせた。アラバスタ王国の反乱軍の意思もそうなのもしれない。
ドルトンは覚悟が出来ていた。ワポル達の強さには、悪魔の実の能力者である自分でも太刀打ちが出来ない事は、よくわかっていた為、満身創痍のその体に大量のダイナマイトをくくりつけていた。ドクターヒルルクがそうであったように、自分も国の為に命を懸けて、ワポルと心中する気だった。
だが、ドルトンのその思いを、彼女が完結させていた。
ドラム王国は世界政府の加盟国で、その王に手を挙げることは”世界的大犯罪”だとわめくワポルに、彼女は
貴「だから、それも関係ねェんだ！！！これはおれのケンカだからな！！！」
彼女がワポルを城からはじき飛ばした。
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作者名：愛雅 x他1人 | 作成日時：2022年6月1日 1時
